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起動スクリプト

「起動スクリプト」とは,別の名を「initスクリプト」と呼ぶ。プログラムの起動条件が記述されているファイルのことだ。OSの起動時に自動的に呼ばれるスクリプト(群)を指し,初期化作業や必要なサーバソフトの起動など,自動化する処理が記述されている。MS-DOSを理解している人であれば,CONFIG.SYSやAUTOEXEC.BATに相当するものだと考えればよい。

 インターネットサーバのマシンであれば,起動時にサーバソフトが自動起動してほしいだろう。またサーバソフトだけでなく,毎回の起動時に行いたいものも多いはずだ。たとえば,Apacheのようなバージョンアップが頻繁なソフトは,自分でコンパイルしてインストールすることが多い。このような際は,自分で起動スクリプトを編集しなければならない場合がある。

 UNIXの起動スクリプトは,MS-DOSと比較するとかなり複雑な動作をしている。これは,UNIXの柔軟性を表わしているともいえるが,十分に理解をしていなければまったく手を出せないということだ。自分の管理するサーバがどのように起動して,何が実行されているのかを把握するのは,管理者としての第一歩といえる。

 そこでマシンが起動してからどのようにスクリプト群が実行されるのかを解説していこう。最初に起動後の流れを解説すると共に,個別のサーバソフトを起動させているスクリプト内容に着目しよう。また,自らスクリプトを作る場合,どのように組込めばよいのかを実例を交え解説していく。

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