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inittabの書式を知ろう

 inittabファイル内の書式は,次のような順番で指定されている。

<id>:<runlevels>:<action>:<process>

 <id>には,ユニークな1〜4文字の文字列(古いライブラリの場合2文字まで)。<runlevels>は,次の<action>に該当するランレベル番号指定であり複数の指定が可能だ。<action>には,ランレベルでの動作指定が記述される。最後の<process>項目は無視される。

id 1〜4の文字列(古いライブラリの場合では2文字まで)
runlevels 次の<action>に該当するランレベル設定。複数指定することも可能
process 実行されるプロセス名。「+」で始まる文字列では,utmp/wtmp記録をしない
action initdefault システム起動後に選択されるランレベルを指定する。次の<process>項目は無視
sysinit システム起動中,boot や bootwait の前に実行される。<runlevels>の項目は無視
wait いちどだけ実行されて終了を待つ
respawn プロセスを実行し,終了すると再度実行する
once 一度だけ実行される
boot sysinitの実行後,システム起動時に実行。<runlevels>項目は無視される
bootwait sysinitの実行後,システム起動時に実行されて終了するのを待つ。<runlevels>の項目は無視される

■inittabの処理手順

  1. カーネルが起動し,いちばん最後にinitを起動する
  2. init自体がsysinitの/etc/rc.d/rc.sysinitスクリプトを実行する
  3. initがinitdefaultのランレベル3によって,/etc/rc.d/rc 3を実行する
  4. 標準のinittabには,「boot」や「bootwait」といった がない。これらは実行されず,sysinitのあとにはすぐにランレベル3を記述する
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