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Webサーバのアクセス解析をしよう |
Webサーバの運用を始めると,誰がどのアクセスポイントから,どの程度アクセスしているなどが気になるだろう。ましてや,企業のホームページやショッ ピングサイトなどの場合には,費用対効果の面からもサイトのアクセス状況を把握しておくのは必須といえる。
そこで判断材料となるのがWebサーバから書き出されるログファイルだ。しかし,Apacheを始めとするWebサーバソフトで書き出されたログは,そのままの状態でアクセス動向を把握するのは至難の技だ。見やすく加工するまでには,かなりの手間や時間が必要になる。
このような場合に利用したいのが「アクセスログ解析ツール」と呼ばれるソフトウェアである。アクセスログを解析するツールは,Webが普及し始めたころから存在し,現在では商用サイトの戦略的な分析を専門として行う業者もあるほどだ。
ここでは一般に広く利用されている「Analog」と呼ばれるツールの設定方法について解説していこう。Analogは,後述するように柔軟性の高いログフォーマット読み込みをサポートし,詳細なアクセス状況を把握するには十分な性能を持ち備えている。
ソースをダウンロードしてインストールしよう |
Analogのインストールは非常に簡単である。ダウンロード後にソースコードを展開したら, 「anlghead.h」の中の「ANALOGDIR」という項目を自分の環境に合わせて変更する。これが必須となる設定項目だ。
Analogは一般的なフリーソフトウェアとは違い,コンパイルした後にインストールを行うのではなく,「ソースコードを展開した場所(ディレクトリ)」が「インストールする場所(ディレクトリ)」となる。このためコンパイルする前にディレクトリに注意する必要がある。今回は,/usr/local/etcに展開している例を挙げよう。
1. Analogのインストール
# pwd /usr/local/etc # tar zxf /usr/local/src/analog-4.11.tar.gz # mv analog-4.11 analog # cd analog # vi anlghead.h |
インストール後は,前述したanlghead.hファイルに設定されている「ANALOGDIR」と 「LOGFILE」を必要に応じて変更しよう。
2. anlghead.hを編集する
#define ANALOGDIR "/usr/local/analog-4.11/" #define LOGFILE "/usr/local/apache/logs/access_log" |
ここでは「ANALOGDIR」を次のように変更した。
#define ANALOGDIR "/usr/local/etc/analog/" |
次にmake処理を行う。
# pwd /usr/local/etc/analog # make |
以上の操作で,Analogのコンパイルは完了である。
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