USBマウスを使う |
USBマウスもUSBキーボードとほとんど同じようにして利用できる。ただし,キャラクタデバイスを作成したり,X Window Systemの設定変更などが必要だ。
まず最初にデバイスドライバの組み込みだが,キーボードと同様にinsmodコマンドを使い,input.oファイルとhid.oファイルを読み込ませる。
# /sbin/insmod input # /sbin/insmod hid |
|
USBマウスのデバイスドライバは,mousedev.oというファイルになっている([Mouse support]メニューに相当)。さらにこのファイルを読み込ませよう。
# /sbin/insmod mousedev |
これでUSBマウスを使用するためのデバイスドライバ環境が整ったはずだ。しかし,これだけではUSBマウスは利用できず,さらに/devディレクトリ以下にinput/miceというファイル名のキャラクタデバイスファイルを作らなければならない。次のようにして作成する。
# mkdir /dev/input # mknod /dev/input/mice c 13 63 |
|
以上の手順によってUSBマウスが/dev/input/miceキャラクタデバイスを通じて見えるようになったはずだ。あとは,X Window Systemなどの設定を変更し,上記で作成した/dev/input/miceキャラクタデバイスを使用すればよい。
具体的には,X Window Systemの設定ファイルである/etc/X11/XF86Configファイルをviなどのエディタで開き,Section "Pointer"と書かれている個所を探す。さらに,次のようにPort "/dev/input/mice"という行を追加し,PS/2マウスの項目であるDevice "/dev/mouse"の行頭に“#”を入れてコメントアウトする。
Section "Pointer" Protocol "PS/2" # 以下の行を加えた Port "/dev/input/mice # 以下の行をコメントアウトした # Device "/dev/mouse" …中略… EndSection |
これでX Window SystemでUSBマウスが使えるようになったはずだ。
しかしこの状態ではPS/2マウスのみで,USBマウスだけしか利用できない。もしもPS/2マウスとUSBマウスの両者を利用したいのであれば,“Section "Pointer"”の部分はそのまま変更せずに,次のような“Section "Xinput"”項目を,/etc/X11/XF86Configファイルの任意の行に挿入するとよい。
Section "Xinput" SubSection "Mouse" DeviceName "USB" Protocol "IMPS/2" Device "/dev/input/mice" AlwaysCore EndSubSection EndSection |
この方法であれば,PS/2マウスとUSBマウスを利用できる(もちろん,同時に使うのは現実的ではない)。
8/10 |