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映像配信は個人でもできるのだ |
この記事では,ADSL回線を前提として,個人でもできる映像配信の方法を順序だてて解説していく。概要から具体的な設定方法まで挙げていくので,興味のある人は試してほしい。
映像配信をするには,一般的にWindowsによるサーバを使う「Windows Media」による方法と,WindowsやLinuxが利用できる「Real System」がある。今回は,Linuxを前提とした配信なので,おのずとから後者のReal Systemを選択した。この方法では,Real Video(映像)とReal Audio(音楽)が配信でき,これらのファイルには拡張子「rm」や「ram」が付けられている。以下では,これらのファイルをRMファイルと呼ぶことにする。
また,順番に解説をしていくが映像配信には「用意されている特定容量のRMファイルを配信する」方法と,「キャプチャしながらライブ配信をする」方法がある。後者は,アーティストなどがコンサート模様として配信する際に用いられる方法だ。
RMファイルを読み込んで再生するのは,RealNetworks社が配布をする「RealPlayer」だ。「RealPlaye Basic」は無償配布されているので,多くの人はすでにインストールしているだろう。RMファイルは数多くの映像・音楽系のWebサイトで使われており,これらの映像や音楽を日ごろから楽しんでいる人も多いはずだ。
Webサーバを利用した配信RMファイルは,RealNetworks社からリリースされているRealSystemのサーバパッケージ「RealSystem Server」を利用して配信するのが本来の使い方だ。
しかし,Apacheなどの一般的なWebサーバを利用して配信することもできる。その場合には,HTTPプロトコルでRMファイルがクライアントに向けて送信されるのだ。
特にWebサーバに対する設定をしていなければ,RMファイルはダウンロードが完了しなければ再生が始まらない。RMファイルのダウンロードがすべて完了するまでは待たされることになる。
しかし,WebサーバのMIMEタイプの設定において,拡張子「ram」のファイルを“audio/
例えば,WebサーバにApacheを利用しているのであれば,Apacheのmime.confファイルに次のように記述しよう。
audio/x-pn-realaudioram |
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拡張子.ramのファイルには,配信したいRMファイルの名前を次のように記述する。
http://サーバー名/配信したいRMファイル名 |
ここで例えば,http://www.example.co.jp/からfoo.rmというファイルを映像配信をしたい場合には,次の内容のfoo.ramファイルを用意すればよい。
http://www.example.co.jp/foo.rm |
これで視聴者が,foo.ramファイルのリンクをクリックすると,RealPlayerが起動され,foo.rmの完全なダウンロードを待たずに映像を観たり,音声を聴いたりすることができるのだ。
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