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Apacheをインストール

 WebブラウザからPS Linuxにアクセスしてホームページが表示できるようにするためには,http(Web)サーバを稼動させる必要がある。ここでは,インターネットでデファクトスタンダードとなっている「Apache」を使おう。理由は多くの資料が揃っており,ネット上でも参考文献が多数あるからだ。

 まずは,最新版のソースファイルをダウンロードする。Apacheの公式サイトを見て,最新リリースを確認してWgetでダウンロードすればよい。

 自分が日ごろログインする一般ユーザーのホームディレクトリでは,ワークディレクトリを作りその中で作業するとよいだろう。ここでは例として「work」という名称で作成した。

 ちなみに,「/usr/local/src/」下で作業するのも一般的だ。

$ cd
$ mkdir work

 2001年7月11日現在,オフィシャルリリースのApacheは1.3.20が最新だ。

 ソースをダウンロードするには,前述したWgetを使おう。Windows上でホームページを表示させて,写真のようにリンク上で「右クリック」→「ショートカットのコピー」を選択する。次に,telnetのプロンプト上にカーソルを移し「右クリック」すればよい。リンク先のファイル名を含めてペーストされ,「Enter」キーを押せばカレントディレクトリにダウンロードされる。

画面

ダウンロードしたファイルのリンク上で,右クリック→「ショートカットのコピー」を選ぶ

画面

telnet上では,プロンプトで「wget 」まで入力して「右クリックをすればよい。写真のように上でコピーしたURLがペーストされる

$ cd
$ cd work
$ wget http://httpd.apache.org/dist/httpd/apache_1.3.20.tar.gz

$ tar zxfv apache_1.3.20.tar.gz
$ cd apache_1.3.20
$ ./configure
# make;make install

 上記のコンパイルからメイク,インストールは,最もシンプルにApacheを稼動させる構築例だ。通常は,「./configure」に続きさまざまなパラメータを付加させて拡張機能をサポートさせる。今回はこれらの機能を省き,容易に構築できる手段を例に挙げた。

 次に,Apacheの動作を左右させる設定ファイルを編集しよう。

# vi /usr/local/apache/conf/httpd.conf

1. サーバ名を設定する

 この名称が設定されていないと,Apacheの起動時にエラーが表示される。最低限の編集個所はここ1つだ。

Port 80
User nobody
Group nobody
ServerAdmin root@galaxies.jp

ServerName yoshi.sytes.net

2. ドキュメントルートディレクトリを確認する

 通常,Apacheをソースコンパイルしてインストールすると「/usr/local/apache/htdocs/」以下がホームページのトップ階層になる。この状態では,一般ユーザーでログインしてメンテするには不便だ。「Apache起動後のテストページはどこにある?」Tipsを参考にして,自分のログインするホームディレクトリ下にシンボリックリンクすれば,使い勝手がよくなるだろう。

DocumentRoot "/usr/local/apache/htdocs"

3. ホスト名を確認

 DNS(named)の起動条件にも関わるが,ホスト名が設定されていないと起動時にエラーとなる可能性がある。次のように編集をしてホスト名を設定しておこう。

# vi /etc/hosts
127.0.0.1yoshi.sytes.net

 以上の設定後,次のように指定すればApacheがデーモンとして起動(メモリ上に常駐)する。

# /usr/local/apache/bin/apachectl start

 起動後に,httpd.confを編集して設定変更した場合には次のようにApacheを再起動させよう。

# /usr/local/apache/bin/apachectl restart


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[木田佳克, ITmedia]