●TCP Wrapperによるフィルタ設定もGUIで可能に
ブロードバンドルータではおなじみのフィルタ設定。Linuxサーバをルータとして機能させる場合には、フィルタ機能も実装しなければならない。それを実現するがTCP Wrapperと呼ばれるソフトウェアによるフィルタリング設定だ。
何かとコマンドラインでの設定が難しいTCP Wrapperだが、HDE Home上ではまるでブロードバンドルータのように扱うことができる
現在、実用稼働中のインターネットサーバにインストールした場合、HDE Homeはどのように振る舞ってくれるのか? ある程度サーバを稼働させて使いこなすようになると、Linux How-To「GUIによる環境設定」でも問題視しているが、viエディタの設定とHDE Homeをうまく使い分けていきたいといった用途もありえる。
結論からいえば、筆者の稼働環境にインストールしてみたところ何の問題もなく使用できている。HDE Homeは、既存の設定ファイルを読み込んでからGUI上の設定に反映される。このため、GUI上で設定した結果が既存の設定を壊してしまうといった不具合は見られない。この点では安心して使用できると感じた。
欲をいえば、http://speed:6590/などと指定してWebブラウザからアクセスする際、ApacheのSSL認証をサポートする環境構築も実現してほしかった。万が一、6590ポートをグローバルに解放した際、SSLによる暗号化されているかどうかは重要視したいところだ。もちろん(httpd.confなどを編集し)独自設定をすれば可能だが、パッケージ購入層としては敷居が高いだろう(ただし、同社のHDE ControllerシリーズのProfessional Edition、またはISP EditionではSSL認証に対応されている)。