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Chapter 8:プレゼンテーション層の構築

8.1.4 仮想ディレクトリの作成
●仮想ディレクトリのプロパティ
 IISでは,仮想ディレクトリごとに設定を変更することができる。仮想ディレクトリの設定を変更したい場合には,設定変更したい仮想ディレクトリを右クリックし,表示されたメニューから[プロパティ]を選択すればよい(Fig.8-29)。

 すると,Fig.8-30に示すプロパティページが表示される。

Fig.8-29 仮想ディレクトリのプロパティを開く
fig8_29

Fig.8-30 仮想ディレクトリのプロパティ
fig8_30

 仮想ディレクトリのプロパティには,[仮想ディレクトリ][ドキュメント][ディレクトリセキュリティ][HTTPヘッダー][カスタムエラー]という5つのページがある。これらの設定項目の意味は,「8.1.3 サイトのプロパティ」で説明したサイトのプロパティとまったく同じなので,ここでの説明は割愛する。

○プロパティの継承
 仮想ディレクトリのプロパティには,仮想ディレクトリを作ったときのサイトのプロパティ設定がそのまま引き継がれている(ただし[仮想ディレクトリ]ページの設定は「仮想ディレクトリウィザード」で設定したアクセス権となる)。

 仮想ディレクトリには,その仮想ディレクトリに固有のプロパティだけが反映され,その上位ツリーとなるサイトのプロパティまでは反映されない。たとえば,サイトのプロパティの[ホームディレクトリ]ページ(Fig.8-11)で読み取り権限を付けていたとしても,仮想ディレクトリのプロパティで読み取り権限を付けていなければ,その仮想ディレクトリの内容は読み取りできないことになる。つまり,常にサイトのプロパティよりも仮想ディレクトリのプロパティのほうが優先される。

 サイトのプロパティを変更したとき,その変更内容がサイトの下位ツリーに含まれる仮想ディレクトリの設定と異なる場合には,Fig.8-31に示すダイアログボックスが表示される。ここでいくつかの仮想ディレクトリを選択して[OK]ボタンを押すと,サイトに対して施したプロパティの変更が,選択した仮想ディレクトリに対しても反映される。逆に,ここで選択しなかった仮想ディレクトリに対しては,サイトのプロパティの変更は反映されない。

Fig.8-31 [継承/優先]ダイアログボックス
fig8_31

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