Directory first step 4... ディレクトリサービスを支えるテクノロジ群
時刻同期とタイムスタンプ
ディレクトリデータベースは,(1)フォルトトレラントの向上,(2)ログオンや検索速度の改善,(3)ストレージサイズの効率化,などを目的として,複数のディレクトリサーバーに分散して格納されることがある。このように分散して格納された各ディレクトリデータベースに対し,新しいユーザーやコンピュータを追加したり,退社したユーザーを削除したり,といった変更を加えることがある。変更された情報は,ほかのディレクトリデータベースに複製される。もし同じ情報に対する変更が複数のディレクトリサーバーに対して行われた場合には,変更の衝突が生じる。
このような場合の解決方法としては,タイムスタンプを利用することがある。タイムスタンプは,ディレクトリサーバーで情報が変更された時刻を示し,衝突が発生した場合には,タイムスタンプ値を比較して,いずれかの変更を優先する。タイムスタンプ値の比較によって正しい結果を導くには,ディレクトリサーバー間で時刻情報が一致していなければならない。そのために使用される仕組みが時刻同期であり,複数のディレクトリサーバー間で時刻を同期させるために用いられる。
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