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豊富な新機能のサポート
見出し ディスプレイ環境の強化

 ディスプレイ環境もWindows 98を上回るものとなった。まず,AGP(Accelerated Graphics Port)を標準サポートすることで,続々と登場している高性能ビデオカードにもいち早く対応できる(Windows NT 4.0では,Service Pack 3以降の適用でAGPをサポートした)。複数ディスプレイへの表示(マルチディスプレイ機能)にも対応しているので,複数のビデオカードまたは複数のディスプレイ端子を備えたビデオカード(Matrox Millennium G400 Dual Headなどが有名)を利用することで,簡単にマルチディスプレイ環境を実現できる。

 また,グラフィックスAPIとして最新のOpenGL 1.2やDirectX 7もサポートしていることから,OpenGLを使用した高度な3Dアプリケーションはもちろんのこと,DirectXを利用した最新ゲームまでもが,Windows 2000上で快適に動作するようになる(DirectXとゲームの関係については後述)。

見出し DVD,デバイスベイ,ATMなどをサポート

 そのほかにも,Windows 2000は,DVD(Digital Video DiscまたはDigital Versable Disc)やデバイスベイ,ATM(Asynchronous Transfer Mode)にも対応している。

 DVDのサポートは,DVD-ROM向けのファイルシステムであるUDF(Universal Disk Format)への対応に加えて,DVDビデオの再生機能も標準でサポートされる予定となっている(今回試用したRC2には,残念ながら再生ソフトが付属していなかった)。

 デバイスベイは,PnPを実現する拡張ドライブベイであり,接続インタフェースにはUSBとIEEE1394が採用されている。主にハードディスクドライブやCD-ROMドライブなどを接続するために用いられ,マイクロソフトが提唱するハードウェア仕様である「PC 98」(PCで最低限満たすべき仕様の98年度版)でも推奨事項として規定されている。ところが,実際にデバイスベイを搭載した製品は未だに登場していない。これは,PC上のチップセットにIEEE1394インタフェースが内蔵されていないこと,内蔵されたUSBインタフェースではストレージ機器を接続するには力不足であることなどが大きな理由として挙げられるだろう。将来的にデバイスベイを使用する基盤が整えば,この機能が改めて見直されることになるかもしれないが,残念ながら現状ではWindows 2000の魅力的な機能とはいえない。

 ATMは,データや音声などといった異なる種類の情報を固定長のセルに分割して伝送する方式を指しており,高速で安定した品質のネットワーク環境を構築するうえで重要な技術である。Windows 2000 Professionalのユーザーには,まだ直接関係してこない機能といえるが,将来的に光ファイバ網が普及してくれば,クローズアップされるかもしれない。

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