ADSL接続の通信速度を決定付ける大きな要因の1つに、NTT収容局(利用している電話回線が収容された交換機のある施設)までの距離がある。収容局の住所は公開されていないが、ADSL事業者のサイトでは、収容局までの距離を測定できるサービスが利用できる。ただし、測定できるのは、各ADSLサービスの対応エリア内のみ。エリア外の場合は、地図ソフトやオンライン地図サービスで、収容局の位置を調べてみるといい。見つかったら、地図上で収容局までの距離を計測してみよう。
ここで注意したいのが、通信速度に影響を与えるのは「路線長」と呼ばれる収容局までの実際の電話線の長さである点。直線距離ではないことを覚えておこう。電話線は、一般に道路沿いなどに敷設されており、路線長は直線距離の1.5〜2倍程度を見積もればよいとされている。ただ、収容局と自宅の間に大きな川や幹線道路、鉄道などが存在すると、電話線が大きく迂回することが多い。路線長の予測ではこのような点も考慮する必要がある。
路線長によって、どの程度の通信速度が得られるかは、イー・アクセスやアッカ・ネットワークスなどのADSL事業者のサイトで情報が公開されている。これらを目安にすれば、どの程度の通信速度が出るはずなのかが把握できる。