こちらが質問を始める前に、紗理奈さんから「どこか、本について語れるいいチャットサイト、知りません?」と質問を投げかけられた。
1年前に一目惚れで買ったピンクのiMacで「時間があれば、本を読むかチャットをするか…」。休みはほとんど家で過ごす。
趣味の読書の話をしたくて、チャットサイトを渡り歩いているが、「行ってみると、関係ない話ばかりしてるんですよ。“も〜、そんな話はええから、早く本の話をしような”って、言いたいけど…。初心者だし、じっと本の話が始まるのを待ってます」。
メールより、その場で会話が展開するチャットの方が魅力的だという。ハンドルネームは、そのとき読んでいる本の主人公の名前をよく借用するという。
「でも、いま読んでいる花村萬月の『ぢん・ぢん・ぢん』の主人公、“イクオ”という名前でログインしたときは、だれも相手にしてくれへんかった(笑)。“なな”とかでログインすると、いっぱい、話しかけてくれるのに」
本はジャンルを問わず、乱読する。
「『ぢん・ぢん・ぢん』もかなり厚い本(新書版・660ページ)ですが、ボリュームは苦にならない。ヒモの暮らしぶりを描いたこの作品は、ストレートな性描写もあってドキドキしたけれど、主人公が感じる“街のどこにも自分の居場所を見つけられない”そんな孤独感には、ちょっと共感できたりして…」
自分がいなくても楽しそうに過ごしている実家の家族を見て、急に寂しくなったこともあるそうだ。
インドアな趣味とは別に、この夏、新たな楽しみを見つけた。
「7月に休暇で行ったハワイでサーフィンをやったら、これがメチャおもしろい。さっそく現地でボードも買ったし、いまではクルマで湘南通いをしています」
9月22日発売のエッセイ(*)は、セルフポートも取り入れて、飾らない彼女の日常を紹介している。
「ほんとはもうちょっと陰な部分も表現した方がよかったかな…」と照れ笑い。バラエティだけでなく、女優としても大活躍する彼女。今後もいろいろな表情で僕らを楽しませてくれそうだ。
*エッセイはマガジンハウスより刊行予定/タイトル未定