ファイル観賞部門の部門賞は、ファイルの圧縮/解凍のほかさまざまなことをこなせる多機能ファイルユーティリティ「極窓」に決定した。
本来であれば、部門名にそのまま結び付く画像・動画ビューワを抜擢したいところだが、ファイル処理に関する極窓の万能ぶりには歯が立たない、という印象だ。インターネット上に流通しているさまざまなファイルに触れれば触れるほど、極窓の存在意義の大きさに気づくはずだ。
「Melt it!」「詩子様」など、多数の偽装解除/圧縮解凍を手軽に行えるツールも部門賞候補に挙がったが、ファイル偽装自体は一時期よりも利用されることが少なくなっているため、極窓の存在が際立ったカタチとなった。
極窓のメインとなる機能は、拡張子の判別だ。拡張子が消えてしまったファイルや偽装されたファイルでも、極窓で調べれば何のファイルなのか一発で分かる。さまざまな圧縮形式やイメージCDの形式(FCD、CCDなど)、各種エミュレータのロムイメージファイル形式(NESなど)もすべて判別する能力は秀逸だ。
パソコンをネットにつながずに使っている分には、すべてのファイルの種類に見当が付けられるが、ネットにつなげるとさまざまな種類のファイルに出くわす。それらを判別するために、極窓はなくてはならないツールだ。ネットを使えば使うほど、重要性を増すツールとなるだろう。