「オーディオ的な仕上がりに驚き」――ヤマハAVアンプ「DSP-AX4600」モニターユーザー訪問記(2/3 ページ)

» 2005年12月13日 00時00分 公開
[本田雅一,ITmedia]
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YAMAHA「DSP-AX4600」×DIATONE「DS-503」――“温故知新”のハーモニー

 「父親がオーディオ好きで、実家にマッキントッシュのアンプやJBLのスピーカーとかが転がっていました。そんな影響もあって、オーディオブームがあった80年代前半、学生時代にアルバイトで稼いだお金の大半を投じてオーディオ機器を揃えたんです。当時はトーキングヘッズとかが好きで、よく聴いていました」(森さん)

 それだけにAVアンプに求めていたのは、ピュアオーディオ用アンプにも通じる高い音楽性。単にサラウンドの音場を作り出したり、様々なデジタル音声をデコードしたりといったAVアンプとしての機能はもちろん、もっとも強く望んでいたのは、何よりも“音楽を楽しめるアンプである”ことだった。

 今回は、その当時から使っていたサンスイのプリメインアンプ「AU-D707F」とトリオ(現在のケンウッド)のチューナー「KT-1000」をDSP-AX4600で置き換えた。スピーカーはダイヤトーンDS-503をそのまま活用。プレーヤはLD/DVDコンパチブルプレーヤのCLD-919を使用している。

photo サンスイのプリメインアンプ「AU-D707F」(写真)とトリオのチューナー「KT-1000」をDSP-AX4600で置き換えた

 中でも注目はヤマハのNS-1000Mと並んで中級クラスの名器とたたえられたダイヤトーンDS-503だろう。当時のダイヤトーンスピーカーは、ボロンやポリアミド繊維など新素材を積極的に取り入れ、高解像度でワイドレンジのスピーカーとして愛されていた。

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 最近のAV指向が強い細身のエンクロージャを持つスピーカーと比較すると、30センチウーファーの筐体は大柄だが、見たところ状態はかなり良さそう。DSP-AX4600との組み合わせも楽しみというものだ。森さんの場合、スピーカーの間隔を稼ぐために通常とは左右を入れ替えて設置していた。

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AVアンプのイメージが変わった

 当選後、DSP-AX4600で初めて音出しした時の感想について森さんは「えっ? これがAVアンプの音なの? と驚きでしたね。体験会では確かに良い音で鳴っていましたが、あれは体験会向けに作られた環境での話ですから。果たして自宅で自分のスピーカーで聴いてみても、きちんとオーディオ的な音がするのだろうか? という疑問は残っていたのです。しかし、出てきた音はとても音楽的で、しかもしっかりとスピーカーが駆動されている。いや、本当に時代の差、技術の進歩を感じましたね。特にDSP-AX4600のピュアダイレクトは、S/N感がよく鮮度が高い音で、とてもAVアンプには思えません」と語る。

 森さん、AVアンプと言えば「線の細さをDSPでごまかす音」という印象を持っていたという。

 確かに初期の低価格AVアンプには、そのような印象もあっただろう。複雑なAVアンプを適切な価格で提供しようと思えば、どうしても低コスト化せざるを得ない。そのしわ寄せは自然と音質面へと向かう。

 しかし近年のAVアンプはデジタル部のコストダウンや生産面での効率化が進んだおかげで、音を増幅する本来のオーディオアンプとしての品質が大きく向上している。DSP-AX4600の場合、特にアナログアンプとしてのパーツ、電源の強化、音のチューニングにコストをかけたピュアオーディオアンプ指向の強い製品だ。

 「音質的には、とにかくオーディオ的に十分以上に使えるという印象です。まだ使い始めたばかりですが、音と同時にとにかく便利な事も気に入りました。全部の機材をDSP-AX4600に集約すれば、あとはセレクタで映像も音も切り替わります。こんなに便利ならば、もっと音楽も映像も楽しみたいと思いました。そう、次はスピーカーも買い換えたいですね。サラウンドスピーカーの追加も検討したいと思います」(森さん)

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 2人暮らしの森さん、果たして奥様の理解は得られているのかな? と思って話を聞いてみると、実は奥様も音楽好きでチェロを習いに行っているとか。“音に対するコダワリ”には理解があるのだという。

 といった話を聞いたところで、ではシステムを組み替えたばかりの音を聴かせてもらうことにした。

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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2005年12月31日