圧倒的なコントラストと精細感が魅力のフルHD機――シャープ「XV-Z21000」(1/2 ページ)

シャープが満を持して国内に投入するフルHD DLP®プロジェクター「XV-Z21000」。1080p専用の新設計レンズを採用、超ハイコントラストながらも実にナチュラルな映像を実現している。

» 2006年11月24日 00時00分 公開
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 以前は、毎年のように新しい技術を投入したハイエンドホームシアタープロジェクターを市場に投入していたシャープだが、ここ2年ほどはミドルレンジのZ2000、Z3000に注力していた。そのシャープがTIの0.95インチフルHD DLPチップを得て、今年1月のInternational CESに「XV-Z20000」を展示。この概ね映像ができたものから約10カ月かけてさらに映像を追い込み、10月1日に待望の国内モデル「XV-Z21000」が投入された(米国もほぼ同時期に発売)。

 このZ21000は、1080p専用の新設計レンズを採用。画質面でも従来のシャープ製プロジェクターのクセが抑え込まれ、超ハイコントラストながらも実にナチュラルな映像を実現している。

photo シャープのフルHD DLPプロジェクター「XV-Z21000」

高コントラストモードで12000:1を達成

 一般に単板DLPプロジェクターは高コントラストと言われている。これは透過型液晶プロジェクターなどと比較してのものだが、しかし全ての単板DLP方式がすべて同じように高コントラストなのかと言えばそれは違う。

 DLP方式で高コントラストを得るには、DLPチップ上のミラーがオフ時に逃がす光を、上手に処理しなければコントラストは向上しない。加えて光学回路も工夫し、光源からの光を可能な限り平行に近くなるよう配慮する必要もある。

 またスペック上の高コントラストであれば、すなわち画質が良いという考え方も間違いだ。スペック上のコントラスト比は全画面を白と黒で出力した時の輝度差を計測する。細やかなディテール感をより深く描くには、投射レンズのコントラストも重要。また高いコントラスト比を活かして、どのような絵作りを行うか。特にガンマカーブの作り方に工夫が無ければ、単に黒が沈むだけでトータルの画質では平凡なものになるだろう。

 しかし、Z21000はコントラストを引き出す光学設計とレンズ設計が行われ、12000:1という高コントラストを実現。見た目のコントラスト感も高くディテールが深い。加えて光コントラストを上手く活かした絶妙のガンマカーブがプリセットされている。これについては後述しよう。

photophoto カラーホイールは5倍速駆動/7セグメント構成(左) 自社開発のフル10ビット映像処理回路CVIC SYSTEM SERIES III(右)

 カラーホイールは5倍速駆動で、赤×2、緑×2、青×2と暗緑の7セグメント構成。ガンマ処理はDLPチップを駆動するフォーマッタボード上で12ビット処理が行われ、自社開発のフル10ビット映像処理回路CVIC SYSTEM SERIES IIIで画像処理が行われる。

photo 投映する映像にあわせて5つの映像モード(標準/ナチュラル/ダイナミック/シネマ1/シネマ2)が選択可能

 さて、光出力は最大1000ルーメンだが、これはもっとも高輝度となる緑成分を抑え込まない場合の値だ。つまり、アイリス(絞り機構)をもっとも開けた状態で、色純度や色バランスもやや落ちる時の値である。このため、実際に画質重視で投影される際には、光出力はやや落ちると考えて欲しい。

 本機には標準/ナチュラル/ダイナミック/シネマ1/シネマ2といったプリセットがあるが、このうちダイナミックを選択した場合に一番高輝度となるようだ。

 もっとも、実際に投影してみると、一般的なゲイン0.85程度のホワイトマットスクリーンに100インチで投影する環境であれば、色バランスを整えた標準モードで十分に高い輝度が得られる。

 このプリセットは色温度やアイリス、ガンマ設定など各種パラメータが連動するようになっている。大まかな使い方としては、NTSCの標準的なテレビ放送なら標準を、ハイビジョン放送ならばナチュラル、映画はシネマ1とシネマ2を使い分けるといい。スペック値の12000:1はシネマ2に設定し、LED表示をオフにした際に達成される。

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提供:シャープ株式会社
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制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年12月31日