ブルーエアといえば、米国家電製品協会(AHAM)から世界イチのお墨付きをもらった空気清浄機のブランド。編集部のよどんだ空気を一掃するため、その最上位機種「ブルーエア650E」を導入した。
ブルーエアというブランドをご存知だろうか? スウェーデンに本拠を置く空気清浄機の専業メーカーで、その性能は折り紙付き。最上位モデルの「ブルーエア650E」は、米国家電製品協会(AHAM)が定める「CADR(Clean Air Delivery Rate/クリーンエア供給率)」で、最高値を獲得している空気清浄機だ。
時は2013年の冬、世間の話題は大陸から流れてくるPM2.5による大気汚染でもちきりだった。PM2.5とは、大気中に漂う微粒子のうち、直径2.5マイクロメートル以下の小さなもの全般を指す。分かりやすくいうと、髪の毛の太さの約30分の1くらいの大きさで、目に見えないのはもちろん通常の花粉用のマスクも通り抜けてしまう。主な発生源は工場の煤煙や車の排ガスとされ、大量に吸い込むと、ぜんそくや肺がんといった健康被害を引き起こすおそれもある。そんなPM2.5をいち早く除去できると証明し、国内の量販店などを中心にビッグセールスを記録したのがブルーエアであった。
こんなエピソードもある。アメリカ合衆国政府は2013年の冬、中国在住の米国人の健康悪化を懸念し、アメリカ大使館など中国の公館に勤務するアメリカ政府職員に空気清浄機を支給する緊急措置を採った。そこで選ばれたのがブルーエアの空気清浄機。4000台を購入し、大使館はもちろん、その自宅にまで支給したという。つまり、ブルーエアはアメリカ政府も認めるほどの空気清浄能力を持っているのだ。
前置きが長くなったが、そんなブルーエアのなかで、最大の容量(空気清浄能力)を誇り、推奨フロア面積で39畳(65平方メートル)まで対応しているのが「ブルーエア650E」だ。通常、このクラスの空気清浄機となる個人宅というよりもオフィスや病院などで使われることが多い。というわけで、そういった広いオフィスで、実際「ブルーエア650E」を使ったら、効力がより体感できるのではないか? そこで白羽の矢が立ったのがITmediaの編集部であった。
ITmediaの編集部は、東京・赤坂のビルの1フロアにある。LifestyleやPC USER、ねとらぼといったコンシューマー部門は、編集部と営業部などを合わせて50名ほどで、“コの字”型フロアの隅に陣取っている。そして大方の予想通り、編集部内は資料や貸出機材によっていくつもの山が築かれ、常にほこりっぽい。心なしかヘンなニオイも漂い、近隣部署は困惑顔だ。
なにしろ、あるときは数千袋ものスナック菓子がフロア中にばらまかれ、あるときは国内全メーカーのマヨネーズが数週間も放置され、最近では“しゃべるロボット”が地下鉄で出社してきたりと、常に混沌(こんとん)とした状態。出入りの清掃業者も“触れてはいけない部分”が多すぎてお手上げだ。ちなみに現在は、資料棚の上にサツマイモが並んでいたりするから意味が分からない。
そんな状況に終止符を打つべく、運び込まれた“専用箱形決戦兵器”――「ブルーエア650E」。なにしろ世界イチの性能を持つ空気清浄機なのだから、これで効果がなければ会社は腐海に飲み込まれてしまう。危機感を持つ営業部と、素知らぬ顔の編集部の中間地点に設置して空気の防波堤とした。
運び込まれたブルーエアを見た社員の反応はさまざまだった。「ブルーエア650E」は、加湿機能などは付いていない専用機であるにも関わらず、500(幅)×340(奥行き)×660(高さ)ミリと、お世辞にもコンパクトとはいえない。重量は約16キログラムでタワー型PC並み。底面には移動用のキャスターまで付いている。
このサイズと重さには理由がある。空気清浄能力を高めるには、短時間で大量の空気を動かす必要があり、そのためにはファンを大きくしなければならない。加湿機能などを付けるとスペースを占有されてしまい、結局どちらの機能も中途半端なものになってしまいがちだ。さらに加湿機能を付けた場合、タンク内の水に細菌などが増えやすい。そういった細菌を空気清浄機の風でバラまいては逆効果になってしまうだろう。
一方、「ブルーエア650E」は外観も中身もシンプルだ。スチール製のふたを外し、分厚いフィルターを引き抜いて中をのぞき込むと、見えるのは巨大なファンくらい。外からの空気を一気に吸い込むために、効率の良いプロペラファンを採用している。
プロペラファンとは、扇風機のように複数枚の羽根が円形で並べられているタイプのファンだ。フィルターの表面積が広く、空気の抜けが良い「ブルーエア650E」の場合、シロッコファンではなく、動圧を高めるプロペラファンの方が効率良く大風量を産み出せるという。これにより、「ブルーエア650E」は毎分1万3800リットルものクリーンエアを供給する。この数字は8畳の部屋だとわずか2.5分できれいにする速度だ。
その“清浄スピード”が分かりやすいよう、今回はドライアイス10キロを使って空気の流れを視覚化してみた。
空気清浄機にとって空気清浄能力と並び、この“清浄スピード”が非常に重要になる。例えば、いくら密閉性の高いオフィスだとしても、もちろん完全密閉状態ではない。扉を開けたり、人の出入りが激しい編集部のような場所は、汚れた空気もそれにともないどんどん入ってくる。だから、空気清浄機の能力が低いと、部屋の空気はいつまでたってもキレイにならないのだ。
とくにPM2.5のような小さな粒子は、普通の空気の汚れよりもより密閉性が高いといわれる空間にも入り込みやすい。それをキレイにするためには、スピーディーさがないとダメ。PM 2.5を除去できると宣言している空気清浄機でも、部屋の密閉性が低ければ実際には対応できてないのと同じことになってしまう。
さて、そんな事情は知らなくても、メカフェチだらけのITmedia編集部には、質実剛健なブルーエアと通じるものがあったようだ。さっそく、目を輝かせて品定めを始める。
「ファンが大きければ、風量を確保しながら回転数を下げて騒音が抑えられるし、必要なら大風量も使える。静音PCと同じだね」(PC担当編集者/30代男性)。
「分厚いスチール製の筐体がキャビネットの共振を抑え、静音化に一役かっています。オーディオの単品コンポーネントではないけれど、この場合、大きさと重さは正義。ひたすら空気をきれいにする専用機という点も好印象」(AV機器担当編集者/40代男性)。
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