コンパクトにデジ一眼用の14メガFOVEON――シグマ「DP1」鮮烈デビュー:Photokina 2006
シグマが、FOVEONイメージセンサーを搭載したコンパクトデジタルカメラ「SIGMA DP1」を開発表明。Photokinaで、DP1のモックアップを公開した。SD14と同じ14メガFOVEONの単焦点レンズ機は、銀塩カメラ愛好家ならずとも注目の1台だ。
シグマは9月26日、FOVEONイメージセンサーを搭載したコンパクトデジタルカメラ「SIGMA DP1」の開発を表明。ドイツ・ケルンで同日から開幕した世界最大級の映像機器関連展示会「Photokina 2006(フォトキナ)」で、DP1のモックアップを公開した。「価格や発売時期は未定だが、来年1月には発売したい」(同社)
有効1406万画素・センサーサイズ20.7×13.8ミリの大型撮像素子を搭載。これは同日発表されたデジタル一眼レフカメラ「SD14」と同じイメージセンサーだ。最大で2652×1768ピクセルの高解像度画像を撮影できる。
FOVEONは、RGB全色を3層で取り込むことができるフルカラーイメージセンサー。シリコンの異なる深さに配置されている3つの層が、センサー表面に近い方から順に青(B)、緑(G)、赤(R)の光を取り込み、画像を生成する。その仕組みから、銀塩写真に一番近い画質を再現できるとして、根強いファンを持つ異色の撮像素子だ。
レンズは16.6ミリ(35ミリ判で28ミリ相当の画角)/F4の広角単焦点レンズを搭載。ボディは銀塩カメラを思わせるクラシカルなデザインを採用している。サイズは未発表だが、手に持った感じでは松下電器産業のLUMIX「DMC-LX2」(105.7×55.8×26.3ミリ・重さ約187グラム)に非常に近いサイズになっていた。ボディの素材にはアルミニウムを採用。LX2とよく似たポップアップ式ストロボを採用している。
DP1専用設計の新開発画像処理エンジン「True」を搭載。FOVEONセンサーとあわせて、センサー本来の持つ色調豊かな色再現性と細かいディテールまで再現する解像感を表現できるという。
背面の液晶ディスプレイには2.5インチの大型タイプを採用。SD14は同じ2.5インチでも15万画素だったが、DP1には23万画素の高画素タイプを搭載している。
「動画撮影にも対応する予定。FOVEONを使った動画は、新しい映像世界を見せてくれるはず。また、撮像素子にスタビライザー機能を搭載しており、手ブレ補正機構に応用できる。ファームウェアのアップグレードにも対応し、長い間愛着を持って使ってもらえるカメラに仕上げていく予定」(同社のPhotokinaブース担当者)
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