“プレミアム”な次世代映像エンジン搭載のビクター液晶テレビ新「EXE」
日本ビクターが、次世代大画面エンジン「GENESSA PREMIUM(ジェネッサ プレミアム)」を搭載したフルハイビジョン液晶テレビ“EXE”「LH905」シリーズを発表。独自の映像処理技術によって、表現力を飛躍的に向上させたという。
日本ビクターは1月28日、新開発の「次世代大画面エンジン」を搭載したフルハイビジョン液晶テレビ“EXE”「LT-47LH905」「LT-42LH905」「LT-37LH905」を発表した。2月中旬より順次販売を開始する。価格はオープンで、市場想定価格は47V型のLT-47LH905が50万円前後、42V型のLT-42LH905が40万円前後、37V型のLT-37LH905が30万円前後。
同社の液晶テレビ“EXE”の最上位ラインアップとなる新製品のLH905シリーズは、映像エンジンに新開発の「GENESSA PREMIUM(ジェネッサ プレミアム)」を搭載したのが大きな特徴。これは、2007年10月のCEATEC JAPAN 2007開催前に技術発表された「次世代高画質エンジン」を製品化したものだ。「リアル36bit 映像処理」による、高精度の信号処理品質を実現。「Deep Color(36bit)」入力に対応するとともに、「36bit RGB処理」による精度の高い信号処理品質を保持することで“約687億色の表現能力”と“デジタル化による劣化を感じさせない高品位な映像再現”を可能にしている。
また「GENESSA PREMIUM」は、自然で滑らかなグラデーションを実現する「Real Bit Driver」、ブレを抑えノイズのないクッキリとした映像を再現する「i-ClearMotion NR」、鮮やかな色彩と本物の質感を再現する「Real Color Creation」という3つの要素技術で構成。「これらの最先端デジタル高画質映像技術を駆使することで、緻密で色鮮やかな、まぶしさやチラつきを抑えた“高品位で目に優しい映像”を作り出す」(同社)という。
“映像ソースの限界を超え、さらに上質なコンテンツを作り出す”という新発想のもとに開発された「Real Bit Driver」は、デジタル放送やDVDなどの24ビット入力映像から、新たに“36ビット精度の映像”を作り出すビット拡張技術。テレビに入力された信号を12ビット化し、その後に高画質処理を行うという同社独自の手法により、「映像ソースのもつ精細感を欠くことなく、ビット数不足による階調部の疑似輪郭妨害がない、自然で滑らかなグラデーションを再現できる」(同社)という。
動画や入力映像の品質に合わせノイズを低減する「i-Clearmotion NR」は、同社の“倍速120 コマ技術”の高精度・動き予測技術を応用した高性能3次元ノイズリダクション。従来は難しかった“動きのある映像への3次元処理”を可能にしたという。これにより、動画ボヤケを抑えながら高いノイズ低減効果を発揮するほか、低品質映像においても入力映像の品質に合わせてノイズ低減量を自動調節することで、元画像への影響を抑えた常にノイズの少ない美しい映像を再現可能になった。
“着目した物体の色彩に対する視覚感度が高まる”という人間の目の特性をアルゴリズム化した「Real Color Creation」は、入力映像1枚1枚の色分布をリアルタイムに分析して映像処理することにより“人間が対象物に注目した時に見えてくる細かな色彩の違いや緻密なディティール”をより忠実に再現できるという。このほか「GENESSA PREMIUM」では、「Deep Color」「x.v.Color」などの先進規格にも対応している。
液晶パネルは広視野角IPS方式の「10bitフルハイビジョン倍速IPS液晶パネル」を採用。同社従来機(8ビットパネル搭載機)に比べ約64倍の階調表現が可能になった。
残像感を大幅に低減するフルハイビジョン倍速液晶ドライバーを採用。通常1秒間に60フレームで構成されている映像に対して、新開発ドライバーは独自の「高精度動き予測アルゴリズム」によって従来比5倍の周辺画像情報を分析。「10bitフルハイビジョン倍速IPS液晶パネル」に、通常の2倍にあたる120コマの最適フルハイビジョン映像を表示できる。
そのほか、ワンランク上の音場を実現する「MaxxAudio」、好みに応じた画質と音質をボタン1つの操作で同時設定できる「明暗ボタン」、操作の方法や機能の内容がテレビ画面で確認できる「お助けガイド」、目に優しく環境にも配慮した省電力機能「エコセンサー」、聞きやすい音声で操作をサポートする「音声案内」など、同社独自の視聴機能・操作サポート機能を搭載した。
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