究極の大河ドラマ――「ゴッドファーザー コッポラ・リストレーション ブルーレイBOX」：本山由樹子の新作劇場

「ゴッドファーザー」シリーズ3部作のBlu-ray Discが、デジタル修復、特典ディスクを加えた4枚組で登場。

[本山由樹子，ITmedia]

ゴッドファーザー コッポラ・リストレーション ブルーレイBOX（Blu-ray Disc）

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　「ゴッドファーザー」シリーズ3作品が、10月3日に「ゴッドファーザー コッポラ・リストレーション ブルーレイBOX」としてBlu-ray Disc化される。

　シリーズ3作品を収めたBOXのみで、単品発売は今のところアナウンスされていない。本編ディスク3枚と特典ディスク1枚の4枚組。本編はデジタル修復したデジタル・リストア版で、場面ごとに当時の色合いを厳密に再現し、特徴的な黒の色を維持したまま色調を補正、破損している部分は前後のコマから複写するといった、通常の5倍に及ぶ工程を経て完成した。なお、第3作目はデジタル・リマスター版。

　特典ディスクは282分に及び、そのうち87分が新たな特典映像だ。内容は、コッポラ本人や当時のプロデューサー、スティーブン・スピルバーグやジョージ・ルーカスなどが出演し「ゴッドファーザー」について語るほか、映画化までの苦難の道のりを追ったメイキング映像“破綻しかけた最高傑作”、編集・音響スタッフが当時の秘話を振り返る“…撮影が止まった時”、傷ついたフィルムの救出と修復方法を解説した“フィルムの救出「ゴッドファーザー」を見せる”、レッドカーペットでのインタビュー“「ゴッドファーザー」について”、「ゴッドファーザー」に関する4 つの短編「GF VS GF PARTII」「Cannoli（ケーキに込められたコッポラの苦い思い出）」「Riffing on the Riffing（アドリブによる再現シーン）」「Clemenza（クレメンザの死の真相）」などを収録。またBlu-ray Discのみの特典として静止画コンテンツの「Crime Organization Chart」と「Connie and Carlo’s Wedding」を収録する。

　イタリアのシチリア島からアメリカへと移民したマフィアのドン、コルレオーネ一族三代の年代記で、フランシス・フォード・コッポラ監督の言わずと知れた名作。コルレオーネ一家三代を担うのは、マーロン・ブランド演じたビトー、その息子のマイケル（アル・パチーノ）、そしてマイケルの甥のビンセント（アンディ・ガルシア）。

　マフィア間の抗争に家族愛を絡ませた重厚な人間ドラマは、単体でも十分楽しめるが、3部作として見た時にこそ真価を発揮する。ニーノ・ロータの哀愁漂うテーマ曲の中に、アメリカ社会の中のマフィアの変遷、マイケルの孤独さが浮かび上がってくる。「なんてことだ！私の記憶よりずっと美しい！！」とコッポラをも感嘆させた究極のBlu-ray Discの映像に酔いしれよう。

関連サイト：http://www.paramount.jp/blu-ray/（公式サイト）

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