エプソン、USBディスプレイ機能搭載のフォトビューワ「P-7000」:液晶はAdobe RGBカバー率94%
セイコーエプソンのフォトストレージビューワ「P-7000」と「P-6000」は、液晶パネルの色域を広げ、USBディスプレイやRAW現像の機能を追加した。
セイコーエプソンは8月26日、フォトストレージビューワ「Photo Fine Player」シリーズの新モデルとして、160GバイトHDD搭載の「P-7000」と80GバイトHDD搭載の「P-6000」を発表した。いずれも9月4日に発売する予定だ。価格はオープン、量販店での実売価格はP-7000が8万円前後、P-6000が6万円台半ばと予想される。
Photo Fine Playerは、本体に各種メモリカードスロットと液晶モニタ、HDDを搭載し、デジタルカメラで撮影した画像のチェックやバックアップに使う製品だ。新モデルは2006年11月に発売された80GバイトHDD搭載モデル「P-5000」の後継機にあたり、今回からラインアップが二手に分かれている。P-7000とP-6000はHDDの容量とボディのカラーを除き、本体の仕様は共通だ。ただし、上位モデルのみ、充電器、カーアダプタ、キャリングケース、専用スタンドが付属する。
液晶モニタは前モデルと同様、RGBにEG(エメラルドグリーン)を加えた4色カラーフィルターによって広色域を実現した透過型低温ポリシリコンTFTパネルだ。サイズは4型と変わらないが、Adobe RGBカバー率88%の「Photo Fine Ultra」からAdobe RGBカバー率94%の「Photo Fine Premia」に強化された。白色LEDバックライトを採用し、最大輝度は230カンデラ/平方メートルを確保。視野角は160度を実現した。
P-7000/P-6000とPCをUSB接続し、Photoshopと組み合わせることで、小型の広色域ディスプレイとして利用できる「USBディスプレイ」機能も搭載された。付属のUSBディスプレイプラグインをPCにインストールすると、Photoshopで開いた画像をP-7000/P-6000の液晶モニタに表示できるようになる。WindowsではPhotoshop CS/CS2/CS3、Elements 4.0x/5.0x/6.0x、MacではPhotoshop CS2/CS3、Elements 4.0x/6.0xに対応する。
本体のみで主要なRAWファイルを現像可能になったのも大きな変更点だ。シーンごとに適切と思われるパラメータが自動適用される「自動現像」と、パラメータを手動で調整できる「マニュアル現像」に対応する。自動もしくは手動でのフォトレタッチも可能だ。また、「印刷ナビゲーション」機能を追加し、レタッチ(RAW現像)、トリミング、レイアウト、サインの挿入、背景色、フレームの指定といった機能がウィザード形式で行えるようになった。
メモリカードスロットは、CF、マイクロドライブ、SDメモリーカード(SDHC対応)、MMCをアダプタなしで装着できる。CFスロットはUDMA転送に対応、CFとSDメモリーカードの転送を高速化した。画像を本体に保存する場合は、差分バックアップが行える。インタフェースは、PC用およびPictBridge用のUSB 2.0ポート、外部ストレージ接続用のUSB 2.0ポート、ビデオ出力、ステレオミニのヘッドフォン出力を持つ。JPEG、RAWの静止画に加えて、MPEG-4、Motion JPEG、MPEG-4 AVC/H.264の動画、MP3、AAC(ロスレス形式、著作権保護された音楽ファイルは再生不可)の音楽も再生可能だ。動画のx.v.Color色空間にも対応している。
ボディには新たにホイールキーを搭載し、画像表示のレスポンスを高速化した。バッテリーはリチウムイオン式を採用。電源効率が向上し、1GバイトCFからのコピー回数はP-5000の60回から75回に増えた。2モデルとも本体サイズは150(幅)×33.1〜37.6(奥行き)×88.7(高さ)ミリ、重量はP-7000が約433グラム、P-6000が約428グラム(バッテリー含む、メモリカード含まず)。
なお、2007年6月に発売された40GバイトHDD搭載のエントリーモデル「P-3000」は継続販売される。
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