“民放VOD”の正式名称は「もっとTV」、4月にサービス開始:NHKも参加を検討
民放キー局5社と電通が推進している民放VODが「もっとTV」という名称で4月2日にスタートする。対応するインターネットテレビも春以降に登場する見込みだ。
民放キー局5社と電通は、放送番組に関連した情報や動画を提供するVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービス「もっとTV(テレビ)」を4月2日に開始する。2011年の8月に“民放VOD”として発表されたもの。現在は日本放送協会(NHK)も参加を検討しているという。
もっとTVは、放送中の番組に連動して過去放送回などの“見逃し番組”を提供することで、「テレビのリアルタイム視聴を促進する」というもの。テレビ番組の視聴中にリモコンの専用ボタンを押すと、その放送局のVODメニュー(売り場)に移動、放送中の番組を子画面に残した状態でコンテンツの選択が可能になる。
「売り場のファーストビューは、現在のVODようにアーカイブがずらりと並ぶものではなく、放送中の番組に近いコンテンツに絞られるイメージ。見たいコンテンツを見つけるのが容易になる」(電通)。
売り場には、番組の詳細情報や関連番組の放送時間、放送局ごとの人気番組ランキングなどを表示する機能もある。見たいコンテンツを見つけたら、購入ボタンで決済画面に移動。決済手段として、クレジットカードやモバイル決済(携帯電話)などを用意する予定だ。
もちろん検索機能も用意する。「ジャンル検索」のほか、「注目のワード検索」、任意のキーワードを入力する「ワード検索」に対応し、それぞれを組み合わせた“and検索”も可能だ。
各放送局は、ドラマ、アニメ、バラエティーなど、さまざまなコンテンツを用意する予定。ただし、サービス開始時のコンテンツ数や価格などについては、「局側が判断する」ため、明らかになっていない。
また、もっとTVを利用するには、同サービスに対応したインターネットテレビが必要になるが、1月27日現在で対応テレビは発表されていない。「メーカー各社と話し合いはしている」(同社)。なお、スマートフォンやタブレット端末への展開も検討していくという。
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