ヤマハ、“部屋の音”を改善する「調音パネル」に新製品:インテリア性をアップ
ヤマハは、置くだけで室内の響きを整える「調音パネル」の新製品「ACP-2」を発表した。サイズを大きくした上にスタンドも付属。置くだけで音響を改善するという。
ヤマハは4月11日、室内の定在波を抑え、ブーミングやフラッターエコーを解消する「調音パネル」の新製品「ACP-2」を発表した。カラーバリエーションには、シックなブラウンと明るいナチュラルを加え、ホワイトと合わせて3色をラインアップしている。いずれも4月下旬に発売予定だ。
2010年6月に登場した「調音パネル」をリビングルームなどにも調和するようにファインチューン。トールボーイ型スピーカーなどとの組み合わせを想定し、高さを90センチから120センチへと高くしたほか、既存モデルではオプション扱いの自立用スタンドを標準で付属。「置くだけで室内の音を整える」(同社)という手軽さを加えた。
調音パネルは、長短2本の音響共鳴管を縦につなぎ、それを横に連結してパネル状としたもの。表面に見える穴は音響共鳴管の開口部で、管の長さに応じて特定の周波数を吸音・再放射する仕組みだ。音響共鳴管は1枚につき10本あるため、グラスウールなど既存の吸音材に比べて幅広い周波数に作用するのが特長。また、パネル状としたことで堅い反射面ができ、吸音と同時に適度な散乱効果も得られる(→関連記事)。
ヤマハでは、「音は部屋の素材や形状に左右されるため、われわれは“部屋の音”を聴いているといっても過言ではない。しかし、近代建築の室内は気密性の高さや硬い材質が使われることで、音の響き過ぎ、フラッターエコー、ブーミングといった音響障害を抱えるケースが多い」と指摘する。「吸音効果と拡散効果を兼ね備えた調音パネルは、空間の音響特性を最適化し、良質で快い響きを実現する」。
さらに新製品のACP-2Nでは、高さを120センチまで拡大したことにより、音響共鳴管を長くすることが可能になった。このため制御周波数は80〜4000Hzまで拡大、低音域を含めて広い帯域に作用する。パネル表面の化粧材は、オレフィンシート(ホワイト)とリアルウッド仕上げ(ブラウン、ナチュラル)。シックなカラーバリエーションを含め、インテリア性と設置性を強く意識した製品となっている。
型番 | ACP-2 | 参考:TCH(既存製品) |
---|---|---|
制御周波数 | 80〜4000Hz | 125〜4000Hz |
カラー | ブラウン、ナチュラル、ホワイト | ホワイト |
サイズ | 600(幅)×1200(高さ)×28(厚さ)ミリ | 600(幅)×900(高さ)×28(厚さ)ミリ |
重量 | 約5.7キログラム | 約4.3キログラム |
スタンド | 標準 | オプション(OCH-ST1:5500円) |
価格 | 6万3000円(ホワイトは4万7500円) | 3万1500円 |
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