ヤマハ、AirPlay対応のミドルクラスAVアンプ「RX-V773」を発表:YPAOも強化
ヤマハは、7.1ch対応のAVアンプ新製品「RX-V773」を6月下旬に発売する。ネットワークオーディオ機能の強化に加え、音場補正などにも手も加えたミドルクラスだ。
ヤマハは5月16日、7.1ch対応のAVアンプ新製品「RX-V773」を発表した。ネットワークオーディオ機能の強化に加え、音場補正などにも手も加えたミドルクラス。6月下旬に発売する予定で、価格は9万2400円。ブラックとゴールドの2色をラインアップしている。
「RX-V771」の後継機。外観は先に登場したスタンダードモデル「RX-V473/V573」と共通デザインながら、ヘアライン仕上げのアルミフロントパネルや新デザインのリモコンなどで高級感を加えた。また192kHz/24ビット対応のバーブラウン製DACや4Kビデオアップスケーリングのサポート、2系統のHDMI出力など、上級器らしい装備を追加。「機能に加えてクオリティーにこだわる7.1chモデル」(同社)という。
もちろん、下位モデルで強化されたネットワークオーディオ機能をカバー。新たにAirPlayに対応したほか、DLNA1.5準拠によりPCやNASにストックした音楽コンテンツの再生が可能だ。MP3やAACに加え、96kHz/24ビットのFLAC再生などハイレゾ音源を楽しめる。独自アプリ「AV CONTROLLER」(iOS/Android版)による操作も可能。AV CONTROLLERのプレーヤー機能を使えば、Android端末でもAirPlayのようにスマホ/タブレット内の楽曲をワイヤレスで楽しめる。
よりダイナミックに補正するYPAO
RX-V771と比べると、「YPAO」の改良を軸とした音場補正機能の強化が新しい。新しい「YPAO-R.S.C.」(R.S.Cは、Reflected Sound Controlの略)では、最大8カ所の計測結果から総合的に判断するマルチポイント計測に対応したほか、部屋が持つ固有の初期反射音をより積極的に制御するように改良。「同じフラット(な周波数特性)でもカーブが違う。よりダイナミックに補正して、まるで専用施工された部屋のような自然な音場を作り上げる」(同社)という。
一方、ヤマハお得意のシネマDSPでは、プレゼンススピーカー(フロントハイト)で音場に“高さ”方向の表現力を加える「シネマDSP<3Dモード>」を採用している。プレゼンススピーカーの設置が困難な場合でも、「VPS」(バーチャル・プレゼンス・スピーカー)を使えば5.1ch/7.1ch構成でも3Dモードが楽しめる。
さらに今回は、VPS利用時でも「ダイアログリフト機能」が利用できるようになった。ダイアログリフトは、サラウンドセンターチャンネルを使ってセリフの音を引き上げるというもの。5段階の高さ調節が可能で、大画面スクリーンを利用する際などにもしっかりと画面中央からセリフが聞こえるように調整できる。
音質面では目立った機能追加こそないものの、パワーアンプ回路や電源部を中心にブラッシュアップを施した。部品メーカーと共同開発してきたオリジナルパールの中からオーディオ系回路の構成部品をリスニングテストに基づいて再選定したほか、信号経路を最短化するピュアダイレクトモード、ロージッターPLL回路などを装備している。
そのほかの主な仕様は下表の通り。
型番 | RX-V773 |
---|---|
定格出力 | 95ワット×7 |
実用最大出力 | 160ワット×7 |
HDMI入力 | 6(前面1) |
HDMI出力 | 2 |
音声入力 | アナログ5系統、デジタル4系統(光×2、同軸×2) |
映像入力 | 8系統(コンポーネント2、D端子1、コンポジット5) |
サラウンドプログラム数 | 38(シネマDSPプログラムは17) |
外形寸法 | 435(幅)×368(奥行き)×171(高さ)ミリ |
重量 | 10.8キログラム |
価格 | 9万2400円 |
発売日 | 6月下旬 |
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