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世界初、超高感度4Kカメラが宇宙に――NHKとJAXA:巨大彗星を撮影
NHKとJAXAは、宇宙空間用の超高感度4Kカメラシステムを国際宇宙ステーションに向けて打ち上げる。12月に地球に接近する「アイソン彗星」を撮影する。
NHKとJAXA(宇宙航空研究開発機構)は8月1日、宇宙空間用の超高感度4Kカメラシステムを国際宇宙ステーションに向けて打ち上げると発表した。4Kカメラを使って国際宇宙ステーションから撮影するのは世界初の試み。従来の4倍の解像度(4K)と8倍の感度を持つカメラを使い、12月に地球に接近する「アイソン彗星」を撮影する。
アイソン彗星は、昨年9月に発見されたばかりの彗星で、初めて太陽の間近まで近づく。このため大量のチリとガスを吹き出して巨大な“尾”をたなびかせる「世紀の大彗星」(NHK)になると期待されている。
超高感度4Kカメラシステムは、8月4日に種子島宇宙センターから「H-II B」ロケットで打ち上げられる補給機「こうのとり」4号機(HTV4)に搭載され、国際宇宙ステーションに届けられる。彗星が接近する12月にはJAXAの若田光一宇宙飛行士が国際宇宙ステーションに滞在しているため、若田氏がこの4Kカメラを使って彗星を撮影する予定。大気による揺らぎのない宇宙空間から、地上では決してみることのできない最高の映像を届けるという。NHKでは、撮影した彗星の映像を12月に「NHKスペシャル」などの番組で紹介する予定だ。
なお、JAXAではそれに先立ち、8月1日の打ち上げの模様をUstreamやYouTube、ケーブルテレビなどでライブ中継を行う。放送は午前4時頃から。
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