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“聴き疲れしないイヤフォン”はどう進化した?――アルミボディーの「DM008P」を聴く野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(2/2 ページ)

ボディー背面の大きな“L”、“R”の文字。聴き心地の良い整ったサウンドで人気の「DM008」に、オールアルミボディーの上位モデル「DM008P」が登場した。その違いをチェックしていこう。

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雑味のないピュアな音

 最初に感じるのは、音のピュアさだ。そもそも「DM008」がなかなかにレベルの高い、ひずみ感の少ない自然なサウンドを聴かせてくれる良質な製品だが、「DM008P」はさらに雑味がなくなり、より透明感のある美しい音色になっている。


再生周波数帯域は20〜2万Hz、インピーダンスは32オーム、感度は111±3dB

 同時に、抑揚のダイナミックさも向上。一段とメリハリが良くなり、抜けの良いダイレクトな音色傾向へとシフトした。よりワイドレンジになったと同時に、低域の解像度があがっている。おかげで、ハードロックもEDMも、よりノリのよいリズミカルな演奏に感じられるようになった。

 一方、抑揚表現も丁寧なので、クラシック系も悪くない。よりピュアでダイレクトになったサウンドキャラクターによって、一段と臨場感ある演奏が楽しめる。ただし、「DM008」にあった聴き心地の良さはやや減退したかもしれない。ありていにいえば、個性的なサウンドキャラクターから普通にいい音になった、といえる。

 とはいえ、それは2製品で聴き比べた場合のことで、他社製品に対して「DynamicMotion」が変わらず“聴き心地の良い”サウンドキャラクターを保持していることに変わりはない。2万円弱という価格であっても、充分に音質的なコストパフォーマンスの高さをアピールできる、“プレミアムモデル”という肩書きにふさわしい良質な製品だ。

音質評価 「DM-008P」
解像度感 (粗い−−−−○きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−−○−ワイド)
帯域バランス (低域強調−−−○−フラット)
音色傾向 (迫力重視−−−○−質感重視)
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