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黄金色の超個性派イヤフォン「Heaven VIII」が奏でるリアルな音野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(2/2 ページ)

ファイナルオーディオデザインの「Heavenシリーズ」に新たなフラグシップが登場した。金属筐体の作り方を大きく変えるなど、新境地を開拓した新モデルをじっくりと聴いてみよう。

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BA特有の鋭さがないナチュラルなサウンド

 さて、実際のサウンドを聴いてみよう。まずは「Heaven VIII」から。


インピーダンスは24オーム、感度は106dB

 とても丁寧で、とてもナチュラルなサウンド。鮮度感は高く、ボーカルもはっきりとした口調の歌声を披露してくれるのだが、BA特有の金属的な鳴りというか、痛々しい鋭さは全くない。おかげで、ドラムのバスドラやタム回しの音など、とてもリアルに感じられる。それにも増して印象的だったのが、ピアノの音色だ。高域の倍音成分は整いよく、ほどよい減衰をしているイメージで、それほどエッジが立っているわけではないが、まるで音の前で演奏してくれているかのような、とてもリアルな音色を感じることができるのだ。

 一方で、低域の解像度感、フォーカス感の高さも特徴といえる。エレキベースも、付帯音やボケの一切ない、ピュアな音を聴かせてくれるので、グルーブ感のしっかりした、リズミカルなサウンドを聴かせてくれるのだ。これはいい。

 続いて「Heaven VII」を試聴する。



「Heaven VII」はプラグ部分もシルバー

 「Heaven VIII」との違いは、BAM機構の有無(Heaven VIIIのみ搭載)と、それぞれに適したドライバーのチューニングだけだが、「Heaven VII」は抑揚表現がはっきりとしていて、ヌケの良いイメージ。その分、ロック系は勢いを感じる演奏となっている。女性ボーカルも、さらに口調のはっきりした、清々しい歌声となる。メイン楽器やボーカルをリアルでイキイキとした音色にすべく、丁寧で細やかな差異性を追求している印象はは全く変わりないのだが、ほんのちょっとした違いのおかげで、ここまで印象が変わってくるのはとても興味深い。どちらが自分にとってベストか、実際に試聴して選んでほしい。

製品名 Heaven VIII
解像度感 (粗い−−−○−きめ細かい)
空間表現 (ナロー−−○−−ワイド)
帯域バランス (低域強調−−−○−フラット)
音色傾向 (迫力重視−−−○−質感重視)
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