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AF周りが大幅進化 一眼スタイルのフラグシップモデル「FUJIFILM X-T2」発表

富士フイルムが7月7日、ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM X-T2」を発表した。AF-C性能が大幅に向上した他、4K動画撮影に対応し、広色域を撮影するF-Logモードを搭載。背面液晶は3方向にチルトする。

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 富士フイルムが7月7日、ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM X-T2」を発表した。発売は9月の予定だ。価格はオープンプライスだが、実売予想価格はボディー単体が17万円前後(税別)、「XF18-55mmF2.8-4R LM OIS」がセットになったレンズキットが21万円前後。

ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM X-T2」
ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM X-T2」

 レンジファインダースタイルを採用するフラグシップモデル「FUJIFILM X-Pro2」に対して、X-T2はペンタプリズムを持つ一眼レフのようなスタイリングが特徴のもう1つのフラグシップモデル。X-Proシリーズがスナップやドキュメンタリー向きとされる一方、X-Tシリーズはスポーツやネーチャーなどの動体撮影用途をターゲットとしている。そんなX-Tシリーズの最新モデルとして登場したのがX-T2だ。

背面上部 背面と上部

 X-T2では、前モデル「FUJIFILM X-T1」でユーザーから指摘されていたさまざまな課題を解消し、より高性能に使いやすく進化している。特にコンティニュアスAF(AF-C)時の追従性能や、連写時にファインダーがブラックアウトする時間の短縮などはX-T1から大きな進化を遂げた。また押しにくかった十字ボタンの操作性が向上。誤って押してしまうことが多かった動画ボタンはドライブモードダイヤルの中に入れ込まれた。さらに、バッテリー寿命がもの足りないという声に対応し、「パワーブースターグリップ」を用意している。

パワーブースターグリップ
パワーブースターグリップ(VPB-XT2)

 パワーブースターグリップの機能は、単にバッテリーを追加するだけではない。これを装着することで、複数のバッテリーを同時に消費する代わりに連写性能を向上する「ブーストモード」を使用できるようになる。ブーストモードでは撮影間隔、シャッタータイムラグ、ブラックアウト時間を通常時より短縮する。また、4K動画の記録時間を通常最大約10分のところ、約30分まで延長できる。グリップ自体にACアダプターを差すことで、バッテリーを取り外すことなく充電が可能。2個のバッテリーを約2時間で充電する。

3方向チルト方式の背面液晶
3方向チルト方式の背面液晶

 背面液晶にはXシリーズ初となる、3方向チルト方式を採用した。従来の横位置撮影時の上下チルトに加え、縦位置で構えた際にも上方向へのチルトが可能になる。

2430万画素のローパスフィルターレス「X-Trans CMOS III」センサー
2430万画素のローパスフィルターレス「X-Trans CMOS III」センサー

 イメージセンサーにはX-Pro2と同じく、2430万画素のローパスフィルターレス「X-Trans CMOS III」センサーと「X Processor Pro」エンジンを搭載する。X-T1から比べると画素数は1.5倍になったが、信号処理技術の改善によりノイズ低減に成功したという。フィルムシミュレーション機能には、富士フイルムの伝統的なモノクロフィルムとして名高い「ACROS」モードをX-Pro2に続いて搭載した。

 連写性能は電子シャッター設定時で14コマ/秒、メカニカルシャッター設定時で8コマ/秒だが、パワーブースターグリップの装着でメカニカルシャッター設定時11コマ/秒まで向上する。

動体追従をサポートする「AF-C カスタム設定」

 AF性能もX-T1から改善を図った。AF測距点は従来モデルの49点から91点に増やし、またライブビュー中のAFサーチ回数を増加、高精度な予測AFを可能とした。AF性能の中でも特筆すべきは「AF-C カスタム設定」で、被写体が障害物などに隠れてもピントを保持し続ける「被写体保持特性」、被写体の速度変化に対応する「速度変化特性」、ゾーンエリア内のピント位置の優先エリアを決定する「ゾーンエリア特性」の3つのパラメータをユーザーが細かく設定することができる。ユーザー設定の他にも、5つのプリセットが用意されており、シーンに応じたAF-Cの設定が可能だ。

Xシリーズ初の4K動画撮影

 動画撮影機能には、4K動画撮影を新たに搭載した。4K撮影時には最大29.97fps、フルHD撮影時には最大59.94fpsとなり、4K、フルHDともに100Mbpsの高ビットレートの記録に対応する。動画撮影時にもフィルムシミュレーションを使用でき、ACROSモードで高画質なモノクロ映像の表現が可能。また映像製作者向けの機能として、広色域で撮影を行うLogガンマ「F-Log」モードを搭載する。

SDカードはデュアルスロットを採用
SDカードはデュアルスロットを採用

 SDカードはデュアルスロットを採用し、規格はUHS-IIに対応。スロット1のSDカードから順次保存する「順次記録」、2枚のSDカードに同時保存する「バックアップ記録」、RAWとJPEGを分けて保存する「RAW/JPEG分割記録」、動画の保存先を指定する「動画記録先」の4種類の記録方式を選択できる。

 本体サイズは132.5(幅)×91.8(高さ)×49.2(奥行き)mm。重量は付属バッテリーとSDカードを含めて約507gだ。


軍艦部軍艦部 軍艦部も高さを調整し、操作性を向上

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