初めてのFX――50万円の証拠金は1カ月でいくらになったのか?誠スタッフ2人が挑戦(1/2 ページ)

24時間取引が可能で、少額から始められるFX――。日中は仕事が忙しいビジネスパーソンにとって、帰宅後に売買できるメリットは見逃せない。ここでは1カ月間、誠倶楽部のスタッフ2人がFXCMジャパンのデモトレードを体験! 為替の動きが激しかった1月7日から2月1日の結果はいかに!?

» 2008年03月03日 10時00分 公開
[PR/Business Media 誠]
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 誠世代のビジネスパーソンにオススメの投資商品の1つがFXだ。比較的少ない元手でスタートでき、株取引とは違い、平日の夜帰宅後にPCで簡単に取引できるのも魅力。しかし、初心者が本当に資産を殖やせるものなのか? 本企画では、FX初心者の2人が1カ月間デモトレードに挑戦。初めてのFXに1カ月間取り組んだ結果は!?

 将来に備える資産運用に取り組みたい、でも元手がない……。そんなビジネスパーソンのニーズに応える資産運用の方法がFX(外国為替証拠金取引)だ。お小遣い程度の金額から始められ、平日の夜売買できるので会社勤めで日中忙しい人にも取り組みやすい。

 「そもそもFXって何?」「どういう仕組み?」と思った方は、前回の記事「デモトレードで学ぶ! ビジネスパーソン向けFX実践講座」をご覧いただきたい。

 とはいえ、頭で分かっただけでは始まらない。実際にやってみなくては……ということで、今回はBusiness Media 誠のスタッフ2人が、初めてのFXに実際にチャレンジ。50万円の元手でバーチャルなFXトレードに挑戦したのはBusiness Media 誠編集部員の土肥義則と、フリーライターの高橋暁子。期間は1月7日〜2月1日の約1カ月間だ。さて、2人の結果はどうなったのだろうか?

デモトレードに挑戦するのはこの2人

 FXのデモトレードに挑戦したのは、Business Media 誠編集部員の土肥義則と、フリーライターの高橋暁子。

 2007年夏に「連載・誠倶楽部」で株式投資にチャレンジした2人だ。あのとき株について学習した2人も、FXはまったく初めて。1カ月間、それぞれの生活リズムにあったスタイルでFXに挑んだ。


デモトレード開始!――ドル安が止まらない

 ここで、デモトレード期間前半に当たる、1月第1週・第2週の世界経済と為替の動向を振り返ってみよう。金融関連ニュースや経済指標に対して、いかに為替相場や株価が反応したか一目瞭然だ。

2008年1月 経済ニュース・イベントで相場はどう動いたか?(1月第1週〜第2週)

日付 主なニュース 相場 日本の株価
1月4日(金) ●雇用統計(米国)
●失業率が5.0%に上昇
●米景気の先行き懸念
●雇用統計を受けて、ドル売り加速
ドル安・円高(107円台まで下落)
●円高受けて、下げ幅600円超で大発会最大の下げを記録
1月5日(土)
1月6日(日)
1月7日(月) <トリシェECB総裁会見>
●世界経済減速、世界的インフレリスクも共存
●ドルの買い戻しが優勢(NY市場) ●190円安、連日の昨年来安値更新(米国経済への不透明感で続落)
1月8日(火) ●原油・金、大幅高(NY市場) ●ドル円=110円台(NY市場) ●28.12円高(5営業日ぶりに小反発)
1月9日(水) ●ドル円、底堅い動き ●日経平均70円高で続伸
1月10日(木) <トリシェECB総裁会見>
●ユーロ利上げ期待
●ユーロ買い、ドル売りが目立つ(NY市場) ●211円安、1万4400円割れ
1月11日(金) <バーナンキFRB議長発言>
●追加利下げ観測
●NY株式、急速に反転
<福井日銀総裁発言>
●住宅投資の落ち込みで景気は減速
●クレジットカード株を含む金融株が下落、個人消費に不安感も(NY市場)
●ドル売りも強まり、ユーロドルは1.47台後半まで上昇(NY市場)
●対ユーロ、英ポンドで円売り強まる(東京市場)
●ドル円は109円割れ
●277.32円安で続落(米メリルリンチの損失拡大報道に嫌気)
1月12日(土)
1月13日(日)
1月14日(月) <米個人消費への不透明感強まる>
●自動車、ガソリン、レストランを除く前年比の伸び率が3.5%と2002年以来、6年ぶりの低水準にとどまると想定
●ドル円、107円台後半に下落、年初来安値更新ドル安強まる(ロンドン市場)
●ユーロドルは一時1.49台乗せ(ロンドン市場)
●ユーロポンド0.7595レベル、最高値更新(ロンドン市場)
祝日(成人の日)のためクローズ
1月15日(火) ●米景気の後退懸念
●米金融機関の決算懸念
●米シティグループ、181億ドルの評価損を計上
●ドル円106円台、円高続伸(NY市場) ●2年2カ月ぶり1万4000円割れ
1月16日(水) ●米JPモルガン、第4四半期、サブプライム関連の評価損13億ドルを計上 ●ドル円106円割れ、2005年5月12日以来の円高水準(東京市場)
●ユーロ円157.20割れ、安値更新(ロンドン市場)
●468.12円安、一時1万3500円割れ
1月17日(木) ●ルクセンブルク中銀総裁発言
2008年の成長見通しを下方修正する可能性
●米メリルリンチ、1.5兆円の損失
●ドル円107円台へ ユーロ下落でドル買い(NY市場)
●ドル買い、円売り傾向107.20レベルへ反発(東京市場)
●278.94円高で5日ぶりに反発
1月18日(金) ●バーナンキFRB議長、下院での議会証言を受けて、NY株式全面安
●ブッシュ米大統領、景気刺激策を発表、しかしNY株式下落
●NY市場ではバーナンキ議長の発言で、ドル売り円買いに転じる ●77.84円高

 2人がデモトレードを始める前の1月4日、米国で雇用統計が発表された。「失業率5.0%上昇」を受け、一気にドル安・円高(107円台)が進行。そして日経平均は−600円超と、大発会としては最大の下げ幅となった。

 では、実際にFX初心者の2人がデモトレードした結果はどうなったのだろうか。取引を始めた1月7日は、ビギナーズラックもなく2人そろっていきなりのマイナス。土肥は−6800円で純資産が49万3200円、高橋は−1万200円で純資産が48万9800円となった。

1週間で6万7000円プラスするも、飲み会の3時間で儲けが半減

 土肥は帰宅後の平日夜間に、集中して取引をするデイトレードスタイルだ。初日の7日はマイナスだったが、翌日の8日にはきっちりと“リベンジ”。FXでは売買する通貨の組み合わせを自分で選ぶことができる。まずは「ユーロ/円」のペアでユーロを3万通貨買い、9900円の利益を手にした。さらに9日には「米ドル/円」で米ドルを2万通貨の買い、7400円のプラス。10日には「ポンド/円」でポンドを3万通貨売り、2万3100円と細かな取引を行って、利益を確保した。

 土肥の10日のポンド売りは、FXCMジャパンのマーケット情報から「ポンド売り圧力が強い」というシグナルが出ていたため、相場の流れに乗った形で利益を確保したようだ。さらに土肥の“快進撃”は続く。15日には欧州株の下げ幅が拡大したということで、「ポンド/円」でポンドを3万通貨売りに出て、2万4300万円の利益となったのだ。

 「もしかして才能があるかも」と自信を持った土肥だが、やはり落とし穴が待ち受けていた。16日には「米ドル/円」で米ドルを3万通貨売り、翌17日も「米ドル/円」で米ドルを1万通貨売りに出たものの、円安が進行し、2日間で3万8800円のマイナスとなっていた。

 実は土肥、17日の晩に会社の飲み会があったのだ。夜の街へ繰り出す前に決済をするつもりだったが、すっかり忘れていた。飲み会で3時間ほど盛り上がった後、帰宅してPCでデモ画面を見た土肥は驚愕。わずか3時間ほど目を離した隙に、これまでの儲けの半分を失ってしまったのだ。

2週間で5万6000円を失う高橋

 一方の高橋は、何銭というわずかな動きで損益を確定する土肥とは反対に、1円から3円といった大きな動きを捉え、週に1、2回の取引をするスイングトレードスタイルで勝負する。11日には「米ドル/円」で米ドルを2万通貨買ったが、1万3400円のマイナス、さらに「ユーロ/米ドル」でユーロを2万通貨売ったものの、こちらも1万3533円の損失となった。

 高橋の1週目(1月7日〜1月11日)の取引状況は散々だった。4回の取引をしたものの、0勝4敗で4万7333円の損が出ていたのだ。この時点で高橋と土肥の差は、10万円近くになっていた。

 気持ちばかりが焦る高橋は、16日に「米ドル/円」で米ドルを2万通貨売りに出て、念願の利益を手にした。しかし気持ちの焦りがFXの取引にも影響していたようで、わずか9200円で利益を確定してしまったのだ。

 さらに16日には「ユーロ/円」でユーロを2万通貨買っていたが、1万8600円の損失が発生。2週間の取引を終えた時点で、結局高橋は1回しか勝てなかった。「もう何をどうすればいいのか分からない……」すっかり自信を失った高橋は、ため息ばかりが出るのであった。

1月7日〜1月18日までの2人の成績

土肥取引差損益:2万5700円、金利差損益:3738円、純資産:52万9438円

高橋取引差損益:-5万6733円、金利差損益:-324円、純資産:44万2943円


FX初心者が気をつけるべき点は?――専門家のアドバイス

株式会社FXCMジャパン カスタマーサポート部 稲吉巌氏

 2人の取引スタイルは本当に正しいのか。土肥はプラスの結果に終わったが、偶然ではないのか。高橋のマイナスは必然なのだろうか。こうした疑問にFXCMジャパンカスタマーサポート部の稲吉巌氏が答えてくれた。

 「FXの場合、初心者は『円』を基本に取引するほうがいいでしょう」(稲吉氏)。円に関する情報は多いため、「感覚がつかみやすい」というのがその理由だ。その点、2人とも円をペアにした取引が多いので、まずまずといえるだろう。

 次にデモトレードでは50万円の元手でスタートしているため、「2万通貨ほどで売買するのがオススメです」と話す。この点について、高橋はすべて2万通貨で取引をしていて、土肥は3万通貨での売買を数回しているが、許容範囲だという。

 ここで稲吉氏に、FX取引においての注意点をまとめてもらった。

注意点
1. 損失を一定の額に抑えるため、ストップロスオーダーを設定しよう。ストップロスオーダーの設定は利益3に対して、損失1で設定するのが望ましい。この設定で取引に臨むと、損失が発生した時点でもトータルでプラスになるからだ。
2. 米国FRB政策金利の発表日など大きなニュースがある日は、為替相場が乱高下する傾向にあるので、必ず最新情報をチェックする。
3. 損失が膨んでいる時に、さらに買い増しすることは避けよう。これを「ナンピン買い」と言い、損失が拡大するリスクがある。
4. 利益が出ている時にさらに買い増しする「ピラミッティング」には注意しよう。利益が大きくなる可能性もあるが、リスクも大きくなるためだ。
5. 自分の取引スタンスを決めよう。毎日、あるいは毎週、何時ごろに取引ができるのか。自分なりのルールを決めて、取引しよう。

 稲吉氏からの貴重なアドバイスを受けて、後半(1月21日〜2月1日)はどうなるだろうか? 利益を出した土肥はこのまま逃げ切れるのか、それとも出遅れた高橋が追い上げることができるのか?

第3〜4週、土肥まさかの12万円マイナス! 高橋の逆転なるか?

 2人の取引状況に入る前に、1月後半(1月21日〜2月1日)の経済状況や為替動向を振り返ってみる。

2008年1月 経済ニュース・イベントで相場はどう動いたか?(1月第3週〜第4週)

日付 主なニュース 相場 日本の株価
1月21日(月) ●米国市場、祝日のためクローズ
●イギリス住宅指標悪化
●アジア株、大幅下落
●ユーロ売り、ポンド売り加速(東京市場)
●ユーロドル、1.45水準下回る(ロンドン市場)
●535.35円安で1万3500円割れ、昨年来安値更新
1月22日(火) ●日銀金融政策 現行維持を決定
●欧州株 米同時テロ以来の下げ幅
●米FRB、FFレート0.75%の緊急利下げ
●アジア株が全面安を受けて、円売り加速(東京市場)
●ドル円、106円でもみあい
●東証大幅続落 1万3000円割れ、昨年来2番目の下げ
1月23日(水) ●金融保証会社への支援策がまとまりつつあるとの報道を受けて、金融企業の株価が上昇 ●株価上昇を受けて、ドル高傾向(NY市場) ●256.01円高、3日ぶり反発
1月24日(木) ●ブッシュ政権が打ち出した景気刺激策が、暫定ながらも議会側と合意したことで市場は好感 ●円安傾向続く(NY市場) ●1万3,000円代回復
1月25日(金) ●日本の消費者物価指数(CPI)市場予想を上回る強い結果 ●円買いの反応は限定的、円売りとまらず円安傾向(東京市場) ●536.38円高
1月26日(土)
1月27日(日)
1月28日(月) ●米国の大幅利下げ観測を強まる
●ダウ平均の上げ幅が100ドル
●円安続伸
●英ポンド急落
●海外株安警戒(前日541円安)
1月29日(火) ●米耐久財受注高が予想外に強い結果となり、株価の買い優勢 ●ドル買い円売りが優勢。つられてユーロ円も上昇(NY市場) ●390円高で1万3478円と大幅反発
1月30日(水) ●スイスのUBSがサブプライム絡みで40億ドルの追加損失を計上 ●一時的にリスク回避で円買い傾向(ロンドン市場)
●ドル・円がジリ安
●133円安で反落(FOMC控え様子見の動き)
1月31日(木) ●米FOMCにて、FFレートを0.5%利下げ
●追加利下げ余地残す結果
●対ユーロに対してドルが急落(1.4910ドル)、低金利通貨の仲間入り(NY市場) ●247.44円高
2月1日(金) ●米国の雇用統計発表(非農業者部門雇用者数4年5カ月ぶりの減少) ●ドルは一時的に下落したが、その後ドルは上昇(再利下げの期待がまだ残されているとの市場判断) ●日経平均は小幅反落、米雇用統計控え様子見

 1月の前半戦はプラスで終えた土肥を、いきなり最大のピンチが襲った。18日に「ポンド/円」で2万通貨のポンドを買ったが、それが裏目に。その日はブッシュ大統領が景気刺激策を発表したものの、市場では「大胆な対策ではない」と判断され、円買いが進んでしまったのだ。

 「ポンド/円」は値動きが激しいため、リスクが大きい。損失を抑えるためのストップオーダーを忘れた土肥は「なんとか円安になってくれ」と“神頼み”。一時、12万円の含み損を抱えたが、天は土肥に味方したようだ。5日間2万ポンドの保有を続けた結果、600円のプラスで売り抜けた。

 この反省を生かして、土肥は「少し利益が出たらすぐ決済をする」というスタンスを改めた。その後はコツコツと利益を確定していき、終わってみれば6勝1敗という好成績を収めたのだ。

最後の最後で逆転?――チャートを活用

 一方の高橋は「ニュースになった時点で売買をするのは遅い」ことを痛感したため、先手に打って出る。チャートを見ながら今後の動きを予測し、アドバイスどおりマイナス1に対してプラス3という取引スタイルを実行し、逆転を図ったのだ。23日には米ドル/円のチャートが下降トレンドであったため、2万ドルを売り1万8400円の利益を手にした。さらに「ユーロ/米ドル」で2万通貨ユーロを買ったが、これはマイナス9790円。

 高橋は1月28日、再びチャートを見ていた。米ドルが強い動きをしていたため、「米ドル/円」で2万通貨米ドルを買う。またユーロも上昇傾向にあったため、「ユーロ/円」で2万通貨ユーロを買った。

 残された日程を考えると、1月28日は最後のチャンスであった。しかし、ここまで8回取引をしてきたが、利益を手にしたのは2回だけ。そんな彼女にも最後の取引で、奇跡が起きたのだろうか?

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