携帯電話はPCと逆方向に進化する?デザインが最優先の携帯電話だが,これからの動向によっては,CPU性能,メモリ容量といったPCのようなスペックが選択基準になるかもしれない。
あなたは,どんな点に着目して携帯電話を選ぶだろう? “携帯電話の選択基準は1位デザイン,2位液晶”という調査結果が1月に出された(1月12日の記事参照)。 この調査結果はある程度誰もが納得できるものだと思う。性能といっても液晶ディスプレイと着信音くらいしか差は感じられないし,店頭で確認できるのは液晶ディスプレイの大きさとデザインくらい。 そもそも常に身に付ける個人的なアイテムである“ケータイ”は,アクセサリーとしてもデザインが大きな要素であるのは当然だ。あとは,「Pの操作体系に慣れているから」「ずっとNを使っているから」という“慣れ”が大きな理由だろう。 しかし,それこそ黎明期のPCのように,“携帯電話の性能”が大きな選択基準になる日が来るのかもしれない。 性能が10倍違ってもデザインで携帯を選ぶ?先日,ZDNetでは503iのベンチマークテストを行っている(2月1日の記事参照)。簡易なテストだったため,「drawImage()メソッドに関しては,F503iは非常に遅い」など各方面からご指摘いただいた。その後,降ってわいたように「503i用ベンチマーク」の発表が相次ぎ,より詳細な端末評価が行われてきている。 例えば,Masa氏のホームページでは,「KVM Mark」というベンチマークソフトが公開され,さまざまな503i端末が速度評価されている。発売済みのF503iとP503iの速度は,感覚的に妥当な数値だ。Image以外の処理はF503iが全般に高速であるなどこれまでの情報に合致する。 問題は,「D503i」と「SO503i」のベンチマーク結果だ。これは外部からKVM Markへアクセスされたもので,端末名は偽造することもできる。しかし,仮に本当だとすると,携帯電話の選択基準を揺るがしかねない値だ。 なんとP503iの100倍近いスコアを出している測定項目もある。 携帯電話のCPU性能が重要になる?今でこそ,「CPUよりもデザインのほうが重要」などといわれるようになったPCだが,クロックが100MHz未満の頃は,誰もが高速なCPUを求めていた。Windowsをストレスなく使うには,当時のCPUは遅すぎたのだ。 現在P503iとF503iを使用して,iアプリの速度に不満を持たない人はどのくらいいるだろうか? あるユーザーは端末があまりに遅いため,「スターソルジャーはゲームになっていない」と嘆く。これが全ての端末で遅いのならば「iアプリは使えない」で終わるのだろうが,“ある端末では高速に動作する”となると話は違ってくる。 以前,「Javaが載って,携帯はウェアラブルコンピュータになった」と書いた(1月19日の記事参照)。Javaを使うことで,PCのようにさまざまな機能が追加できるようになることは,同時にPCのようなスペック競争が始まることも意味している。 PCが性能からデザインに評価基準を移行してきているときに,携帯はPC的な性能にこだわり始めている。これまでほとんど注目されていなかった携帯電話のCPU速度も,これからはPentium並みに注目を集めるのかもしれない。 関連記事 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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