J-フォン,Java端末の全貌を公開──ハードウェアの制御も可能(2/2)

【国内記事】 2001年3月22日更新

 J-フォンの拡張APIの内訳は以下のようになる。

1.デバイスコントロール

 携帯電話のハードウェア情報を取得したり,制御したりするのがこの拡張API。電界強度や,「ステーション」などで実用化している位置情報,バッテリー残量などをアプリケーションが取得できる。また,LCDバックライトやLED,バイブレータの制御も行える。

2.ウィンドウマネージャー

 MIDPの低レベルグラフィック機能を拡張するもので,画面の縦分割を可能にし,タイトル部とゲーム,映像部分を個別に表示できる。

3.日本語・絵文字対応

 MIDPの高レベルグラフィック機能の拡張で,文字入力時の日本語対応,GUIメニュー部品の日本語表記,GUIメニュー部品に動く絵文字ボタンなどを追加できる。

4.メディアプレーヤー

 端末内に登録されたメディアデータの再生が行える。対応するフォーマットはJPEGアニメーション,PNGアニメーション,SMAF形式の楽曲,SMD形式の着信メロディとなる。

5.サウンド

 複数のフレーズ(メロディ)を独立して再生できる。ゲーム時のBGMと効果音などに利用できるという。音にイベントを埋め込み,動画や映像との同期も可能だ。同期機能はヤマハ製のサウンドチップMA2,MA3をサポートする。

6.2Dスプライト

 セガ/スマイルビット社と共同開発した2Dスプライトエンジンを搭載する。1スプライトデータは,各画素で256色,8×8ピクセルのデータで構成され,スプライト単位で回転,反転,色指定,透過処理が可能。最大256個のスプライトデータ配列の定義が行える。

 秒間8フレーム以上の動画性能を持つという。また,2Dのスプライト・フレームバッファもサポートし,背景とスプライトデータの合成に利用できる。

 さらに2Dスプライト用の演算機能として,三角関数などを含む固定小数点演算,2Dベクトル演算機能も備える。

7.3Dポリゴン

 バンダイネットワークスとエイチアイが開発した3Dポリゴンエンジンも搭載し,制御用の拡張APIが追加される(3月15日の記事参照)。

8.テレフォニー

 Javaアプリケーションから,電話の発着信を制御できる機能。電話の着信がJavaアプリケーションに通知される機能と,アプリケーションから電話を発信できる機能があるが,当初は電話は発信できない。「セキュリティの問題から,6月時点ではなく次の時点で対応する」(太田氏)

9.メール通信

 Javaアプリケーションから,メールの送受信を制御できる機能。メールの受信がアプリケーションに通知される機能と,受信メールの各種情報,新規メールをアプリケーションから送信できる機能があるが,同じく当初はメール送信はできない。

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[斎藤健二,ITmedia]

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