イメージ一新の折りたたみ,新スタンダードの「P211i」をチェックする(3/4)

【国内記事】 2002年1月10日更新

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改善された日本語入力

 松下製端末で不満が多かったのが日本語入力機能(2001年6月の記事参照)。操作系は決して悪くないのだが,日本語変換機能があまり高性能とはいえず,他社製品が予測変換機能や「Pocket ATOK」などを搭載する中で明らかに見劣りしていた。

 本製品ではついに予測変換機能が搭載された。ただしソニーの「POBox」(用語)のようにシームレスな操作方ではなく,専用キーを使用する。一度日本語変換で確定した結果を変換文節単位で自動的に履歴辞書に登録し,この履歴辞書を別キーで呼び出す機能だ。

 例えば「明日の」「出張の」「予定に」「変更があります」と日本語入力を行う。この後であれば,

「あ」[候補キー]→「明日の」
「し」[候補キー]→「出張の」
「よ」[候補キー]→「予定に」
「へ」[候補キー]→「変更があります」

のように日本語入力ができる。日本語変換のキーを使い分ける手間はあるが,使い込んでいけば大幅にキータッチ数は削減できるだろう。


読みかな「よ」で予測変換機能を利用したところ。過去に「よ」を読みの先頭として変換された文字列が候補として表示される

 日本語変換自体も改善されている。同社の従来製品でも複文節変換は導入されていたが,厳密には文節判断を自動的に行う単文節変換に近いものだった。従って複文節を一気に変換することもできないし,インライン変換でもなく候補の一覧表示もなかった。

 本製品ではインライン変換になり,複文節を一気に変換可能となった。プライベートメニューキーで全確定が可能で,読みも1度に24文字まで入力可能なので平文の入力効率はかなり向上した。


読みは24文字まで入力可能で,このように多分節でも一気に変換され,一括して確定もできる。これだけでもP503i/P210iからは大きな改善だ

 候補一覧も表示されるようになった。第1,第2候補まではインラインに候補文字が表示されるが,第3候補以降ではフルスクリーンで候補一覧が表示される。つまり変換頻度の高い日本語を入力している分には候補一覧にはあえて切り換わらないようになっている。


読みがな「か」で3度変換キーを押したところ。フルスクリーンで候補文字が一覧表示される。従来よりもずっと目的の文字を探しやすい

 学習機能も向上している。以前は最後に変換した候補が以降の先頭候補になるだけだったが,本製品では「直前」「その前」「その前の前」という形で変換候補が表示される。頻度学習までは行っていないが,実用性はかなり増した。

 日本語入力の基本となるかな文字入力については,松下製端末は元々悪くない。濁点,半濁点は記号から独立しているし,入力を1つ遡る(う→い,た→っ,など)キーもプライベートメニューキーに割り当てられている。小文字変換(あ→ぁ)キーがないのが少々残念だが,特に大きな不満は感じない。

 もっとも,211iシリーズでは各社日本語入力機能を強化してきていることもあり,他社製品に対して大きなアドバンテージを持ったわけではないが,同社端末の大きな不満点だっただけに改善の持つ意味は大きい。

 メール機能もこれまでに増して改善された。

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[坪山博貴,ITmedia]

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