「504i」JavaオプションAPI・拡張APIのススメ(3/3)
オプションAPIの概要を一通り紹介したところで、オプションAPIの実装例を紹介しよう。今回紹介するサンプルは描画に関するものを主に取り上げる。実装に関する詳細は、ドコモが公開している「iアプリコンテンツ開発ガイド for 504i (iアプリオプション・拡張編)」および「APIリファレンス (iアプリオプション・拡張API編)」を参照していただきたい。
高レベル3D描画で使用する3Dデータは、指定の3Dモデリングツール(Windows用のみ)で作成する。それぞれのモデリングツール用にデータ出力用のプラグインが提供されており、「MascotCapsule」のWebサイトからダウンロードできる。出力されたデータは、専用ツールでさらに変換され、iアプリで解釈できるデータとなる。 Windows上で動作するデータビューワもWebサイトで提供されており、iアプリに組み込む前にデータを確認できる。エミュレータでも3Dデータを表示できるが、専用のDLLをWebサイトからダウンロードしてエミュレータに組み込む必要がある。この例では、モデリングツールで作成した後に変換した3DデータをAPIで単純に描画している。
低レベル3D描画で使用する3Dデータは、VRML出力可能な3Dモデリングツールで作成する。出力されたVRMLデータを専用ツールで変換し、iアプリで解釈できるデータとする。専用のビューワは提供されておらず、確認するためには実際にiアプリに組み込む必要がある。エミュレータで表示するには、三菱電機のWebサイトから専用のDLLをダウンロードして組み込む。この例では、3D空間と人型モデルを作成し、空間内で人型を移動させている。
2D描画のパレット変更は、任意のパレットエントリーを別のパレットに動的に置き換えられる。また指定パレットを透過にすることも可能だ。パレット変更の例では、1つの色を別の色に置き換えている。透過指定の例では、指定した色が透けて背面の色(黒)が表示されている。
現状では、オプションAPIは「基本APIだけではできない各メーカーの独自性を出したもの」という位置付けに近い。しかしドコモによってそれらがまとめられ、他社にもその実装が許されていれば、あるメーカーで反響の大きかったものは、次の機種ではほかのメーカーが実装することも十分にあり得る。 全メーカーで対応したものは実質的には共通のAPIということで、事実上標準のAPIとなるだろう。今後とも、高機能化に伴いどのような特殊なAPIが登場するか、またオプションという位置付けがいつまで続くのか、オプションAPIの動向に注目していきたい。
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