Mobile:NEWS 2002年9月20日 09:30 PM 更新

「携帯で3Dゲーム」の時代は来るか?〜東京ゲームショウ

タイトーは、ドコモの「D504i」上で動作する3Dレーシングゲームやフライトシミュレータ、3D対戦ゲームなどを参考展示した

 ゲームプラットフォームとして携帯を見た場合、今後の進化が期待できるのが3D描画機能だ。タイトーは東京ゲームショウ2002に、携帯Javaで動作する3Dゲームを参考出展した。

 出展されたタイトルは、3D対戦ゲーム「サイキックフォース」、3Dレースゲーム「バトルギア」、フライトシミュレータ「ジェットでGO!」の3つ。サイキックフォースはJ-フォン向けに、11月のリリースを目指して開発が進められている。

 バトルギアとジェットでGO!は、NTTドコモの「D504i」向けに開発中。一部ながら、バトルギアは手にとって遊ぶこともできた。


左上がサイキックフォース。右上がジェットでGO!。下のバトルギアでは、「ハチロク」や「ランエボ」などの車を選ぶこともできる。エアインテークまでしっかりとモデリングされているのがうれしい

 「なぜD504iだけ?」なのかといえば、この三菱製端末にのみ、「Z3Dグラフィックスエンジン」という3D描画チップが搭載されているからだ(5月23日の記事参照)。ドコモの504iシリーズやJ-フォンに採用されている3Dポリゴンエンジン「Mascot Capsule」(エイチアイ製)がソフトウェアベースなのに対し、Z3Dは専用のハードウェアを使い高速で表現力の高い3D描画を実現する。サイキックフォースはMascot Capsule向けに作られているが、「レーシングゲームはZ3Dでないとできなかった」(タイトー)。

 現在のところ、携帯向けの3DというとMascot Capsuleが一般的。しかしZ3Dだけでなく、ハドソンが「GSHARK」を発表したり(6月21日の記事参照)、ARMがPowerVRアーキテクチャの携帯電話向けチップへ実装を進めていたりと(8月8日の記事参照)、ハードウェア化の準備も着々と進められている。

 Javaの搭載から約1年半で、携帯電話はゲームのプラットフォームとして確固とした地位を築いた。今後、ゲームが牽引役となって3D機能の強化が図られると予想する関係者も多い。「3Dポリゴンエンジンを搭載した携帯電話の普及をにらみ、本格3Dゲームを提供する」とタイトーは意気込んでいた。



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▼ タイトー

[斎藤健二, ITmedia]

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