Mobile:NEWS 2002年9月30日 04:35 PM 更新

KDDI、携帯を利用したクレジット決済「Kei-Credit」の試験開始

「携帯内にクレジットカード番号などを記録し、ネットや実店舗で簡単にクレジット決済を利用」──KDDIが予定しているテストの名称と概要が明らかにされた

 KDDIは9月30日、クレジットカード4社と共同で、CDMA2000 1xを利用したクレジット決済トライアル「Kei-Credit」の試験機によるテストを開始したと発表した。


 これは今年4月の合意に基づくもので(4月18日の記事参照)、次世代UIMカードにクレジットカード情報を記録し、専用の端末に挿入。オンラインショップと実店舗で携帯電話をクレジットカード代わりに利用するもの。実店舗での携帯電話とレジとの通信には赤外線が使われる。

 UIMカードに保存されたクレジットカード情報を使って、オンラインショップでの物品購入が行えるほか、赤外線を使ってレジにクレジットカード情報を送信することで決済が可能となる。

 携帯電話から簡単にクレジットカードを扱えるようにする試みは、ほかでも行われている。J-フォンは「SKY CHECK」というサービスを開始しており、ネット上の決済でクレジットカードが利用可能だ(2001年11月の記事参照)。SKY CHECKではくじレットカード情報は端末内ではなくセンターサーバに保存する形を取っている。

 KDDIでは今年12月より一般モニターの募集を始め、2003年3月に公開トライアルを予定している。トライアル時は、大日本印刷製のUIMカード、UIMカードに対応した携帯電話(日立製作所製)、携帯電話に接続する赤外線アダプター(リンク・エボリューション製)が無償貸与される。


日立製端末(イメージ)には、UIMカードの差し込み口が設けられる。UIMカードは新たに「au ICカード」という名称も付けられた。UIMカードはFOMAなどW-CDMA方式の3G端末で使われる機構でCDMA2000 1xでは必須ではない。試験に使われるUIMカードは電話番号などの個人情報も含まれ、FOMAカードなどと同様の機能を持っている。それに加え、カード上で動くJavaを使ったクレジットカードアプリケーションや暗号化のキーなどを搭載するなど拡張が図られている。KDDIによると、将来的にUIMカードを標準的に採用していくかどうかは未定

 なお、10月1日から幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2002」、および10月16日から東京ビッグサイトで開催される「WPC EXPO 2002」に、Kei-Creditトライアルで利用する機器類が展示される予定。



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▼ au(KDDI)

[斎藤健二, ITmedia]

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