Mobile:NEWS 2003年4月22日 10:28 PM 更新

ボディは薄く、画面は大きく〜ベールを脱いだ「sigmarion III」

sigmarionの良さを継承しつつノートPCのメリットも──をコンセプトに開発された「sigmarion III」。Webブラウザとして世界初搭載された「Picsel Browser」の使い勝手は注目だ

 2002年8月、「sigmarion」シリーズの最新モデルを開発していたドコモMMターミナル開発部担当課長の入鹿山剛堂氏は悩んでいた。ヒットした端末だけに、ユーザーの期待を裏切らず、しかも新しい魅力を備えたデバイスとはどんなものなのかを、さまざまな可能性のもと検討していた(2002年8月29日の記事参照)。

 そして2003年4月、ついに「sigmarion III」(4月22日の記事参照)がベールを脱いだ。それはsigmarionの良さを継承しつつノートPCのメリットも──をコンセプトに開発されたデバイスだった。


sigmarion IIIを披露する入鹿山剛堂氏

 sigmarionのよさとして挙げられるのは携帯性に優れたサイズやタッチタイプ可能なキーボード、瞬時の起動、PHSや携帯電話、FOMAといった通信手段への対応。これらを継承しつつ、ノートPCのメリットである大画面表示、オフィスソフトの利用、PCなみのWebブラウズ、高い拡張性を盛り込んだ。


14.1ミリのキーピッチはそのままに、ワイドVGA表示に対応したsigmarion III

進化を遂げたsigmarion III

 sigmarion IIからの大きな変更は、これまでの640×240ピクセルから800×480ピクセル表示と大きくなったディスプレイサイズとSD/IO対応のSDカードスロットの搭載。ほかにも屋外での視認性を考慮した6万5536色表示のTFT半透過型液晶、45グラム軽くなり6ミリ薄くなったボディサイズなどの改良点がある。

 SDカードスロットは、「CFカード型PHSを使っているときにもメモリ容量を気にすることなくデバイス使ってもらうため」に搭載された。SD/IOへの対応は今後登場が予想されるSDカード型無線LANカードやBluetoothカードといった通信手段への対応を考えてのことだという(3月28日の記事参照)。「ドコモがSDカード型PHSなどを開発するかどうかは未定」(入鹿山氏)。

 ディスプレイの両脇にはそれぞれ5個、合計10個のハードアイコンが用意された。左の「メール」「Picsel Browser」「Windows Media Player」「設定」「M-stage」は固定となるが、右の5つのアイコンにはよく使うアプリの割り当てが可能だ。


端末の右側面にはType II CFカードスロットとAC電源ポート、左側面にはFOMAや携帯電話との接続用にUSB mini AポートとPCとの接続用のUSB mini Bポート、SDカードスロットを搭載。全面には赤外線ポートとヘッドフォンジャック、イヤホンジャックがレイアウトされた。スペースバーの手前は使いやすいように若干下がっている

注目の「Picsel Browser」の使い勝手は

 ソフトウェアで注目なのは、「Picsel Browser」だ。これはePAGEという開発コードで組み込み機器向け製品の展示会などでデモが行われていたソフトで(2002年2月13日の記事参照)、データビューワとしては、既にソニーのPalmデバイス「PEG-NZ90」(1月27日の記事参照)や「PEG-TG50」(3月4日の記事参照に、PDFやPower Point、Word、Excel、画像ファイル用ビューワとして搭載されている。Webブラウザ用途としてはsigmarion IIIへの搭載が世界初となった。

 Webブラウザは、スタイラス操作が可能な800×480ピクセル表示の画面上で快適に動作する。スタイラスを滑らすことでWebページの位置移動が行え、Webブラウザ左のバーをスクロールさせたり、画面上のダブルタップ&ドラッグで画面をズームさせられる。Webページを拡大させると、一瞬にじんだようなぼやけた文字になるが、すぐ拡大された文字になり操作にストレスは感じさせない。


Picsel BrowserにZDNet Mobileを表示させる


これほど大きな文字へのズームもストレスなく行える

 なおPicsel Browserは、ドコモのPocket PC「musea」向けにも提供されており、同社Webからダウンロードできる。

ソフトメーカーにSDKの用意も

 sigmarion III用のソフトウェアは、「mobileCustom」のカタログから必要なアプリや壁紙を選んでダウンロードするという仕組みで提供される。壁紙などは無償提供されるが、有償ソフトの提供も検討中だという

 sigmarion IIIはWindows 3.0からWindows CE.NETへとOSが変更される。sigmarion IIユーザーは、予定表やアドレス帳データなどはActiveSyncを使ってPC経由で移せるが、sigmarion II用ソフトをsigmarion IIIでも使えるかどうかは今のところ保証されていない。「極力使えるようには調整するが保証はできない」(入鹿山氏)。

 ドコモでは、まずソフトメーカー向けにSDKを用意する予定で対応ソフトを増やしていく計画。人のデベロッパーへの公開も検討しているという。

ライバルは、あえていうならノートPC

 sigmarion IIIがターゲットとするのは、企業内個人といわれるビジネスユーザーと、法人ユーザー。年間販売台数は5万台を見込んでいる。

 ノートPCの代替を狙うシャープ製のザウルスがライバル機になりそうだが、入鹿山氏は「あえていうならノートPCがライバル」だという。「ザウルスのキーピッチはタッチタイプできるぎりぎりの線。sigmarion IIIはタッチタイプに十分なキーボードでどちらかといえばノートPCがライバル」。


タッチタイプに十分なキーボード(左)。片手でも持ち運べるコンパクトさは健在


sigmarion IIはゼロハリバートンデザインだったが、今回は特にブランドデザインではない



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関連リンク
▼ ニュースリリース
▼ NTTドコモ

[後藤祥子, ITmedia]

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