Mobile:NEWS 2003年5月26日 07:34 PM 更新

カシオが明かす、メガピクセル携帯の秘密(1/2)

ガラスレンズ採用、画像専用ASICの開発……。ほかのメガピクセルカメラ搭載端末に比べて外見はオーソドックスな「A5401CA」だが、画質や操作性、薄さへのこだわりが詰まっている

 続々登場する100万画素オーバー=メガピクセルカメラ搭載携帯電話だが、その方向性はそれぞれ異なる。“最も携帯らしい”形状で登場する、カシオ計算機製のau向け端末「A5401CA」(5月14日の記事参照)。その秘密を聞いた。

ガラス非球面レンズ採用で薄さと画質を両立

 A5401CAは124万画素のCCDカメラを内蔵する。ただし他社の“これぞメガピクセル”という形状に比べると、アピール度は控えめだ。

 基本コンセプトは「もうデジカメ、というものを目指すのではなく、女の子でも気軽に使えるメガピクセル」(同社通信事業部企画部の石田伸二郎 商品企画室 室長)。デジカメと携帯電話を1つの機械にまとめるというのではなく、カメラ付き携帯電話の正常進化がメガピクセル、という位置づけだ。

 とはいえ、メガピクセルカメラへの注力度は他社を凌ぐかもしれない。石田氏が「一点豪華主義」と笑いながら話すように、カメラへかけたこだわりは相当なものだ。

 1つのポイントは、携帯電話では非常に珍しいガラスの非球面レンズを採用したこと。「携帯に……というと、コストの面で難しかった。さらにガラスとなると作るところも限られる」(石田氏)。

 それでもガラスを採用したのは、1つは厚みに対する対処だ。メガピクセル携帯では必然的にカメラ部の厚みが増す。これをどう解決するかが各社の腕の見せどころとなる。

 「厚さが一番苦労した。(ガラスレンズの採用によって)1ミリくらいカメラの部分を薄くできる。(同社のデジカメ)EXILIMよりもレンズ全長は短い」(石田氏)。A5401CAでは3群3枚のレンズのうち1枚にガラスを採用。プラスティックレンズでは2枚必要なのが、ガラスを使うことで1枚で済んだという。実際、31万画素CMOSカメラ採用の前機種「A5302CA」と比較しても、本体はたった1ミリしか厚くなっていない。

 厚みに気をつけながらも、スペースを食う接写切り替えスイッチを備えているのもこだわりのポイントだ。切り替えアームの周りの空間を有効活用するために「リジットフレキにフリップチップをベア実装している」(石田氏)という工夫も凝らしている。

 さらに画質面での影響もある。「プラスティックとガラスを比較した場合、屈折率がガラスのほうが抜群にいい」(石田氏)。

 色作りとしては、液晶とプリントアウト時の色合わせに苦労したという。「両立が難しい。液晶に合わせるとプリントしたときに赤みが出てしまう」と石田氏。

専用ASIC搭載で速度向上

 メガピクセル化によって増加する画像処理には、専用ASICを開発して対処した。JPEG処理と色関係処理をハードウェアで行っているという。

 カメラ周りの画像処理チップは、各社が汎用品を用意しており、動画やアプリケーション動作も含めてアプリケーションプロセッサを積むのも流行。しかし専用ASICを開発できたのがカシオならではだ。再生時のズーム閲覧や切り出しなども、この専用ASICがあってこそ(5月14日の記事参照)。静止画に特化することで、低消費電力かつ高速な動作を可能にした。

 A5401CAでもレンズや受光素子、液晶は外製だが、多機能な専用チップを自社で持つことが、大きな差別化になると石田氏は見る。

 動画のほうも改善は忘れていない。A5401CAからは「Mサイズ(128×96)」のムービーが撮影できるようになったが、サイズが向上したにも関わらず、エンコード速度も向上している。

 試作機でのテストによると、A5302CAではSサイズ15秒の動画の変換と保存に約28秒かかっていたが、A5401CAではMサイズ15秒でも13秒。圧倒的に高速化した。こちらは専用チップを使わずソフト処理だが、テクノマセマティカルの技術が効果を発揮したかっこうだ(5月19日の記事参照)。

「奇をてらったものよりはバランスのいいもの」

[斎藤健二, ITmedia]

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