「W32SA」、音楽プレーヤーとしての機能を試す(1/2 ページ)
「W32SA」は着うたフルに加え、PCを使って音楽CDから取り込んだ楽曲の再生にも対応し、FMトランスミッター機能も備える。音楽プレーヤーとしての使い勝手をチェックした。
auの三洋電機製端末「W32SA」は、前モデルの「W31SA」と同様、SD-Audio準拠の音楽再生機能を備えている。PCで音楽CDから取り込んだ楽曲をminiSDカードに保存することで、携帯電話を音楽プレーヤーのように使える機能だ。著作権保護は、SDカードにCPRM(Content Protection for Recordable Media)で暗号化されたAACファイルを書き込むことで行う。
前モデルのW31SAから大きく変わったのは、本体のminiSDカードスロットにメモリカードリーダー/ライター機能を付加した点。前モデルのW31SAで音楽ファイルを転送するのに必要だったSDメモリカードリーダー/ライター(事実上Panasonicブランドのみ)を別途用意せずに済むようになったメリットは大きい。
W32SAではUSBケーブルWIN(別売り)でPCと端末を接続すれば、W32SAに差したminiSDメモリカード内に楽曲を転送できる。「USBケーブルWIN」は1050円(au直販サイト価格)と安価で店頭でも入手しやすいことから、前モデルより音楽取り込みの敷居が低くなったといえるだろう。
ケーブル接続で楽曲転送が可能に
W32SAとPCを「USBケーブルWIN」で接続すると、W32SA側で接続モードの切り替え画面が自動表示される。ここで「マスストレージモード」を選択すれば、PCからW32SAに差したminiSDメモリカードにアクセスできるようになる。マスストレージクラス対応なので、OSがWindows XP/2000であればドライバも不要。このあたりの使い勝手はW31Sなどと同じだ。
PCからの楽曲の転送には松下電器製の音楽ソフト「SD-Jukebox」が別途必要。音楽CDからの取り込みに加え、変換済みのMP3やWMAファイルを登録したり、WAVファイルをインポート(AACに変換)して、W32SAへ転送できる。PC側でアルバム情報をプレイリストとして転送したり、自由にプレイリストを作成してから転送できるのは便利だ。
USBケーブルとUSB 2.0対応のカードリーダーで書き込み速度を比較する
W32SAとPC間の転送はUSB 1.1による接続になるため、転送速度が気になる人もいるだろう。著作権保護対応のUSBカードリーダー/ライターならUSB 2.0対応の製品もあるからだ。
そこで、ほぼアルバム1枚分に相当する10曲分のMP3ファイルをSD-Jukeboxに登録し、(1)USBケーブル接続 (2)USB 2.0対応のカードリーダー(Panasonic BN-SDCGP3)を使ってそれぞれminiSDカードに書き込んで速度を比べてみた。
miniSDカードはPQI製。BN-SDCGP3を使って一般的なファイルの読み書きを行うと、読み出しで7Mバイト/秒、書き込みで5Mバイト/秒ほどだ。
SD-Jukeboxで音楽を転送する場合、MP3で登録したファイルは転送前に毎回必ずAACへの変換を行う。これに要した時間はUSBケーブル接続で3分55秒、カードリーダーで3分58秒。この時点ではまだminiSDカードへの書き込みは行っていないので誤差程度の差しか生じない。変換完了後のminiSDカードへの書き込みにかかった時間は、USBケーブル接続で2分27秒、カードリーダー経由で1分37秒となった。
今回利用したメモリカードリーダー/ライター「Panasonic BN-SDCGP3」は3000円前後で入手可能。どちらを選ぶかはユーザー次第だ。
音楽プレーヤーの使い勝手は
音楽再生時の使い勝手はW31SAの機能を継承しており、再生にはミュージックプレイヤーを利用する。ユーザーリスト(プレイリスト)を使えば、本体メモリ内やminiSDメモリーカード上の着うたフルとSD-Audioの楽曲を混在させた楽曲再生も可能だ。
W32SAは音楽をバックグランドで再生できるBGMモードを備え、BGMモードに移行すれば待受画面に戻って、Eメールの送受信やEZWebアクセスなども音楽を聴きながら行える。待受時に終話キーを押すと、BGM再生を終了するかミュージックプレイヤーに戻るかを選べる。ただしEZアプリやビデオプレイヤーを起動すると音楽再生は終了する仕様だ。
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