「au Music Player」は「iPod」代わりに使えるか?:W41Sレビュー第2回(3/3 ページ)
auの2006年春モデルWINから新たに採用されたオーディオプレーヤー、「au Music Player」の出来はいかほどのものか。ソニー・エリクソン製の「W41S」で使い勝手を検証した。
オーディオプレーヤーとしてのさらなる昇華を望みたい
au Music Playerは、通信機能を備えた携帯電話ならではの機能も盛り込んだ興味深いプレーヤーだといえる。シンプルな操作性は分かりやすく、使い勝手も悪くない。
ただ、プレイリスト機能については、まだまだ追加してほしい機能や拡張してほしい仕様がある。まずは1つのリストに30曲しか楽曲が登録できないという制限をもう少し緩和してほしい。容量の大きな外部メモリを利用すれば、現状でもminiSD対応の機種で最大1Gバイト弱、メモリースティックDuo対応機では最大2Gバイト弱の楽曲データを持ち歩ける。もっと柔軟に楽曲の選択ができるとうれしい。
プレーヤー内に自動生成されるプレイリストも、ユーザーが検索条件を変更できるようになると使いやすくなる。レーティング(星の数)が5つ星の楽曲だけでなく、4つ星以上や3つ星以上といった条件でリストにしたり、「最近聴いていない曲」が検索できたりするのも面白いだろう。
またau Music Portに搭載されているダイナミックプレイリストを作成する機能を、ぜひ端末側にも用意してもらいたい。音楽を聴いているときに、気分が変わってプレイリストの内容をがらりと変えたくなったとき、1曲1曲選択して新たなプレイリストを作るのはなかなか面倒だ。PCと接続しないと使えない機能は、なるべくなくしてほしい。
iPodなどのポータブルオーディオプレーヤーを使っているのは、実は20代後半から30代以上の世代が多く、それ以下の世代ではまだMDを使う人が圧倒的に多いという。それを考えると、少し待てば1円で買えるようになる音楽携帯は、「iPodのようなオーディオプレーヤーは高価で買えない」と考えている若い世代にとって非常に魅力的な製品だ。デジタルオーディオに触れる世代のすそ野を広げる役目を担う「LISMO」のサービスには期待したいところ。ただ、機能面ではまだiPod+iTunesに及ばない部分も少なからずある。今後のバージョンアップにより、徐々に機能がブラッシュアップされていくことを望みたい。
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