圧倒的な“高機能”が心地いい──ハイエンド機「911T」の実力に迫る(後編):東芝「911T」レビュー(1/6 ページ)
キャリアの垣根を越えても魅力的な多機能さ、そして17.9ミリというスリムデザインを兼ね備えた東芝製ハイエンド携帯「911T」。後編はBluetoothや音楽、動画再生機能など、携帯としての使い勝手をじっくり検証していく。
音楽再生、ワンセグ視聴にも対応する使い勝手のよいBluetooth
911Tの購入動機の1つとして、Bluetoothの搭載を挙げるユーザーも少なくないだろう。
サポートプロファイルは、
- HSP(HeadSet Profile)
- HFP(HandsFree Profile)
- A2DP(Advanced Audio Distribution Profile)
- AVRCP(Audio/Video Remote Control Profile)
- DUN(Dial-Up Networking)
- OPP(Object Push Protocol)
- FTP(File Transfer Protocol)
となる。ステレオ音楽再生をサポートする携帯としては一般的だが、重要なのはその使い勝手。911TはBluetooth利用における使い勝手に優れるポイントが多いのも特徴だ。
前モデル「910T」(レビュー参照)はBluetooth対応のワイヤレス音楽プレーヤーとしての完成度が高かったが、911Tもほぼ同様の音楽再生機能を搭載し、Bluetoothのワイヤレス再生に対応する。
そのほか、PCとワイヤレスデータ交換ができることも魅力の1つだ。Bluetooth経由でアクセスできるのは本体の内蔵メモリのみとなるが、一度Bluetooth搭載のPCと認証を済ませて“信頼デバイス”として設定しておけば、PC上の操作だけ、本機にはノータッチでファイルを転送できる。
ファイル転送の手段は、FTP(File Transfer Protocol)で任意のファルダにアクセスし、ファイルの読み書きを行う方法のほか、Windowsの「送る」機能を利用する方法がある。「送る」機能を使うと、適切なフォルダに自動的にファイルを転送してくれるのが便利だ。
例えば内蔵メモリにある複数の写真データなどをまとめて転送するなどの活用方法がある。ソフトバンクモバイルのBluetooth搭載端末はそもそもこういう仕様となっているが、やはりPCとの連携を想定したBluetoothの使い勝手が優れている。
“HSP”と“HFP”、2つのプロファイルをサポートするハンズフリー通話はごくスタンダードな仕様となっている。Bluetooth機器とペアリングし、かつ信頼デバイスとして設定しておけば、ハンズフリー機器側の電源を入れるだけで接続してくれる。HSPとHFPを明示的に使い分けできないことにやや注意が必要だが、使用するBluetoothハンズフリー機器が双方のプロファイルをサポートしているならば、試した限りでは“HFP”で接続されるようだ。
ハンズフリー機器の利用は、2種類の動作モードから選べる。“ハンズフリーモード”は常にハンズフリーで通話するモード。“プライベートモード”は、本体で発着信操作を行った場合はBluetooth機器を使わず、本体で通話できるようにするモードとなる。
なお、Bluetoothハンズフリー機器に通知される(機器側で鳴る)着信音は、本体での設定に関わらず固定の電子音となる。残念ながら着うたや着メロなどを設定したり、発信元ごとに鳴り分けさせることはできない。
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