ニュース
ウィルコム、W-SIMを海外展開──中国で4月発売
ウィルコムは中国網通と共同で中国版W-SIMを開発したと発表。中国内で4月に販売予定とし、海外の市場拡大とともに、将来的な国内端末のラインアップ強化やコスト低廉化、次世代PHSの事業化・普及も目指す。
ウィルコムは3月26日、中国網絡通信集団公司の研究組織 中国網通集団ブロードバンド応用国家工程実験室(以下、中国網通)と共同で「W-SIM」の海外インタフェースを開発したと発表した。中国網通は2008年4月以降から順次、同インタフェースに対応した中国版W-SIMを中国で販売する予定。
W-SIMはアンテナを含めてパッケージ化した切手サイズのPHS通信モジュール。今回の中国版W-SIMの開発は、2007年11月に締結したPHS事業に関する包括的提携の成果の一環として展開する。中国網通はPHSパケット通信の利用促進やPHS事業拡大のための戦略的なツールとして、ウィルコムはW-SIMの海外への市場拡大を図るとともに、将来的に、日本国内向けの端末ラインアップの強化やW-SIM対応ジャケットのコスト低廉化も目指す。
また、ウィルコムが事業化に取り組む「次世代PHS」に関しても、今回の共同開発を軸に、中国をはじめとする海外PHSの後継システムとしての採用に向けた取り組みの重要な1歩として積極展開していく予定としている。
advertisement
製品 | 中国版W-SIM試作機 |
---|---|
本体サイズ(幅×高さ×厚さ) | 25.6×42.0×4ミリ |
重量 | 約10グラム |
アンテナ | 内蔵 |
制御コマンド | 独自ATコマンド |
機能 | 音声通話、データ通信 |
対応通信方式 | 4xパケット通信 1xパケット通信 64kPIAFS 32kPIAFS |
関連記事
ウィルコム、中国の通信大手とPHS事業提携
ウィルコムが中国の中国網絡とPHS事業で提携。海外でPHS事業を展開する事業者との連携を強化し、高度化PHSや次世代PHSの国際普及を図る。ウィルコム、PHSコアをモジュール化(2005年7月)
PHSコアをアンテナ含めてモジュール化した「W-SIM」を発表。無線機器の開発ノウハウを持たない企業でも、携帯電話機が開発できるようになる。総務大臣、KDDI陣営とウィルコムに2.5GHz帯の認定書
総務省は12月21日、2.5GHz帯を利用する広帯域移動無線システムの業務免許を取得した、KDDIを中心とするワイヤレスブロードバンド企画とウィルコムに認定書を手渡した。次世代PHSは10年越しの夢、なんとしても実現させたい──ウィルコム 近副社長
オープンワイヤレスネットワーク陣営からは「2GHz帯へ行ったらどうか」などとも言われているウィルコムだが、ワイヤレスブロードバンドやMVNOへの取り組みは他陣営に負けないと自負する。近義起副社長にその熱い思いを聞いた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.