ケータイ内蔵のハイテク「杖」公開
慶応SFC教授でコンセプターの坂井直樹氏は、通信機能を搭載するハイテク杖「smart cane」のコンセプトモデルを公開。杖に高性能コンピュータや通信機能、カメラやマイク、各種センサーなどが備わる。
慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)政策・メディア研究科教授で、au携帯のデザインプロデュースなども手がけるコンセプターの坂井直樹氏らは、同校が主催するイベント「XD eXhibition 09」(2009年3月15~16日開催)で通信機能を備えた杖「smart cane」を公開した。
smart caneは「盲導犬に代わる、情報の“相棒”となる杖と都市空間や通信インフラとのコミュニケーション」をテーマに、プロダクトデザインやセンサー技術、プログラミング、インタラクティブメディアといった多用な要素を融合した「通信機能付きの杖」。デザインコンセプトを坂井氏、プロダクトデザインをAERO CONCEPTの菅野敬一氏、ソフトウェアデザインをmash studioの増田純氏が担当した。
イベントでは杖の先に点灯したLEDの光を監視カメラが関知し、連動して雷の音とともに円状の光の輪を地面に描くアート的な初期実験を展開。今後、杖に内蔵するマイクやカメラ、通信・通話機能、各種センサーを用い「拾った音をもとに、杖のグリップを振動させて危険を知らせる」「黄色いタイルや横断歩道の白線を認知し、振動で通知する」「極小コンピュータの装備とともに、床の材質などの情報を認知する」「グリップの握りかたにより、ユーザーの疲労や異常を検知する」といった、“ユビキタスコンピューティングの実現を杖で行う”ための実用機能の開発を推進するとしている。
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