存在を意識させないUI――「docomo シンプル UI」に込めた“シンプル”の意味:ドコモが考える、シンプル(2/2 ページ)
ドコモが2013年夏モデルとして投入した「ELUGA P P-03E」と「MEDIAS X N-06E」には、初めてスマートフォンを使うユーザー向けに「docomo シンプル UI」を採用した。その狙いや特徴について、担当者に聞いた。
ケータイに強いパナソニックモバイルとNECカシオ
docomo シンプル UIは、パナソニックモバイル製のELUGA PとNECカシオ製のMEDIAS Xの2機種に採用しているが、その理由について松村氏は「2社は元々ケータイユーザーのシェアが高く、各メーカーのケータイを使うユーザーは引き続き2社の端末を使う傾向があるため」と説明する。
スケジュールやメモなど基本的なツールは両社共通だが、ツールに入っているものは若干異なる。壷井氏は「データBOXはNECカシオ独自のもの。ケータイユーザーには、画像や動画の一覧機能が必要で、それを便利ツールで表示しようと提案した。画像を見たい、音楽を聴きたいというデータドリブンな考えに応えるデータブラウザのようなものだ」と説明する。
また、ELUGA PはフルHD(1080×1920ピクセル)ディスプレイ、MEDIAS X N-06Eは HD(720×1280ピクセル)ディスプレイと解像度が異なるが、壷井氏は、「端末の解像度によって見た目が異なるとノイズになるので、端末ごとに最適化した」という。「デフォルトの壁紙はどうするのか、ツールの中身をどうするか、アイコンの名称をどうするかなど、メーカーとはとことん話し合った。最終的にドコモとメーカーで、商品のバリューを最大化した」(壷井氏)
シンプルUIを使いながらユーザーが成長できるように
最後に、docomo シンプル UIとdocomo Palette UIの2つのUIを用意した理由を聞いた。松村氏は「強く意識はしていないが、シンプル UIはケータイを意識したUI、Palette UIはAndroidのUIという見せ方の違いがある。よりウィジェットやアプリを使い込みたいと思えば、 シンプル UIからPalette UIに移行できるようになっている」という。壷井氏も「初めてスマートフォンを使う人が、シンプルUIを使いながら成長できればいいなと思っている。スマホが怖いものじゃないと思えれば、あとはGoogle Playで自分の好きなホームアプリを探してもらってもいい」と語った。ケータイユーザーにはホームアプリを切り替えることが理解できない人もいるため、初期状態ではdocomo シンプル UIが表示される。
今後の展望について松村氏は「初めて出したホームアプリなので、まずはユーザーの声を聞いていく。要望があれば、今後対応機種を広げることも検討する」と語った。
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