KDDIら日・台・韓・香のキャリア4社が「ASIA NFCアライアンス」を設立
KDDI、中華電信、HKT、SKの4社が、NFC対応サービスの普及・拡大を目的とした「ASIA NFCアライアンス」を設立した。NFCタグの標準化やプラットフォームを共通化し、相互利用の拡大を目指す。
KDDI、台Chunghwa Telecom(中華電信)、香港Hong Kong Telecommunication(HKT)、韓SK Planetは2月25日、GSMA賛同のもとモバイルNFC(以下、NFC)対応サービスの普及・拡大を目的とした「ASIA NFCアライアンス」を設立した。
ASIA NFCアライアンスは、アジア圏内においてユーザーが国内外を問わず気軽にNFCサービスを利用できるよう、NFCタグの仕様、共通ブランドマーク、NFCプラットフォームの共通化などを検討し、NFCの普及・拡大に向けた課題解決に取り組む団体。GSMAと協力して海外の通信事業者間における連携を強化することで、各国のNFC対応サービスの仕様を標準化し、国内外のサービスプロバイダーがより簡易にNFCサービスの開発および提供が可能になるよう環境整備を行なう。
KDDI代表取締役社長の田中孝司氏は同アライアンス設立について、「海外連携サービスを拡大するために本アライアンスはオープンな組織にしたいと考えています。今後はアジアのみならず欧米の通信事業者との連携も積極的に推進し、お客さまが世界各国でNFCサービスをご利用いただける世界を目指します」というコメントを寄せている。
KDDIによると、NFCはISOで規定された国際標準の近接型無線通信方式だが、特にNFCタグのサービスは国や地域ごとにローカルな拡張が進んでおり、相互利用が難しい状態。さらに、サービスを提供するプラットフォームも統一されておらず、ユーザーがNFCサービスを認識するターゲットマークも提供事業者ごとに細分化されている。国や地域ごとに政府や通信キャリアが主導するアライアンスはあるものの、NFCの普及スピードがそれぞれ異なるため、市場を越えて標準化する動きが少ないという。
ASIA NFCアライアンスは、各地域でNFCへの取り組みが比較的早かったキャリアが中心となり、将来的にはグローバルな展開を目指している。またオープンな標準化を進めることで、ほかのキャリアや端末メーカー、NFCサービスを提供するサービスプロバイダーの参加も見込んでいる。
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