レビュー

「Appleの魅力」がギュッと凝縮――新型iPhone SEとiPad Proを触ってみた(2/2 ページ)

4型ディスプレイ搭載の「iPhone SE」、9.7型版の「iPad Pro」、Apple Watchの新バンドが発表された。Apple本社を訪問して新商品発表会に参加したので、まずはハンズオン(実機体験)でのファーストインプレッションをお届けしたい。

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モバイル機として普段使いできる新型iPad Pro

 一方、9.7型のiPad Proの方は、Apple PencilなどiPad Proの先進性はそのままに、モバイル端末として普段使いできる製品に仕上がっている。携帯性の点でMacBookに見劣りすることなく、カジュアルに使えるiPadの魅力と、iPad Proシリーズの特徴であるApple PencilおよびSmart Keyboardの先進性が、ちょうどいいバランスで両立している。12.9型のiPad Proは「正真正銘のプロ仕様」という感じだったが、9.7型のiPad Proは気軽に新しいコンピューティングを体験するのに最適なツールになっている。


iPad Pro 9.7型。12.9型と同等の性能で、画面サイズだけ小型化されたモデルだ

 実際に試してみると、手にした時の感覚はiPad Air 2と変わらないが、性能面では「Pro」の名に恥じないものになっている。それがわかりやすいのがディスプレイの美しさ。サイズこそiPad Air 2と同じ9.7型(2048×1536ピクセル)だが、「True Tone Display」を採用し、色再現性の高さは従来のiPadと一線を画す。もちろん、Apple Pencil対応なので、まるで紙に書くような精緻さでペン入力することが可能だ。

 Smart Keyboardは、サイズ以外は12.9型向けと同じもの。iPad Proとは物理的な接点で接続するため、キーボード側の充電は必要ない。キーのタッチやストロークは12.9型向けと同じで、キートップの面積も同じ。唯一違うのは、隣り合ったキー同士のピッチだけだ。Smart Keyboardは今のところ英語用キーボードしかないこともあり、9.7型用だからといって「小さすぎて使いにくい」ということはなかった。

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キーボードは給電も兼ねた物理接続

「True Tone」では周辺の環境光にあわせて色味が変化する

iPad “Pro”なので9.7型モデルも4スピーカーで音がいい

iPad Proを片手で持って、Apple Pencilでペン入力。12.9型は大きさと重さで難しいが、9.7型であれば、こういったフリップボードスタイルでの利用も可能になる

Smart Keyboard装着で、フリップを閉じたところ。9.7型のサイズだと、MacBookよりコンパクトになるので、携行性も高くなる。これならモバイルPC代わりに使えそうだ

Smart Keyboardのキータッチは、ポコポコと押し込む感じの独特なもの。ストロークは浅いが、使いにくくはない。9.7型向けもキートップの面積は同じだが、キー同士のピッチは詰まっている。MacBookに比べれば入力時の操作性は劣るが、メールの返事を書いたり、SNSに投稿したりするくらいであれば不満はないだろう

Apple Watchの新バンドには日本の技術も採用!?

 Apple Watchの新バンドは、ナイロン素材を4層に織り合わせた「ウーブンナイロン」が投入された。これはとても涼しげなデザインであり、これから夏にかけてカジュアルな用途に向けて開発されたという。また、この特殊な繊維加工技術は、日本のサプライヤーによって提供されているという。

 実際に触ってみると、ウーブンナイロンのバンドは表面がさらりとしており、まるで麻を使った織物のようだ。4層に織り合わされたデザインはカジュアルながらも安っぽさはなく、色合いによっては老若男女を問わず利用できるだろう。大人の男性が、オフタイム用に追加で買ってもよさそうである。


Apple Watchには新バンドが追加された

既存バンドのカラーバリエーションも変わった
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