「LINEモバイル」がソフトバンク回線を利用したサービス開始 マルチキャリア対応に
LINEモバイルがソフトバンク回線を利用するサービスを開始した。サービス内容はドコモ回線を利用するサービスとおおむね同様だが、一部異なる部分もある。
LINEモバイルは7月2日、MVNOサービス「LINEモバイル」において、ソフトバンク回線を利用するサービスの提供を開始した。ドコモ回線を使ったサービスとの相互乗り換えも可能だが、一部のサービスが後日提供、あるいは内容がドコモ回線と異なる。
(記事内の料金は全て税別)
サービス概要
ソフトバンク回線を使うLINEモバイルの月額料金やサービス内容は、ドコモ回線を使う既存サービスとおおむね同一。各プランの月額料金は以下の通り(別途「ユニバーサルサービス料」が必要)。
- LINEフリープラン:500円(データSIM)/620円(SMS付きデータSIM)/1200円(音声通話SIM)
- コミュニケーションフリープラン:1110~2640円(SMS付きデータSIM)/1690~3220円(音声通話SIM)
- MUSIC+プラン:1810~2940円(SMS付きデータSIM)/2390~3520円(音声通話SIM)
ソフトバンク回線とドコモ回線は「マイページ(契約者用Webサイト)」から相互に変更可能(7月6日から)で、手数料は3000円。ただし、8月まではキャンペーンとして手数料を無料とする。
SIMカードは「iPhone専用nano」「nano」「micro」「標準」の4種類を用意。iPhone専用nano SIMカードを使うと、ソフトバンクが販売した「iPhone 5s」以降のiPhoneであればSIMロックを解除しなくても利用できる。
ソフトバンクが販売するAndroid端末・iPadについては、2017年8月以降に発売された機種(iPadについては「iPad(第6世代)」以降)であればSIMロックを解除せずに利用できる。それ以前に発売された機種については原則としてSIMロック解除が必要だが、「HTC U11」「DIGNO G」についてはロック解除せずに利用できる。
ソフトバンク回線サービスの注意点
プランごとに一部サービス・アプリのデータ通信容量をカウントしないサービス「カウントフリー」については、ソフトバンク回線サービス開始に伴い「データフリー」に改称される。
ソフトバンク回線におけるデータフリーサービスは2018年秋提供開始予定で、サービス開始当初は提供されない。その代わりキャンペーンとして7・8月分のデータ通信容量を契約容量の倍とする。
その他、ドコモ回線との違いは以下の通り。
- 「留守番電話」の基本機能が申し込みなしで利用可能(月額無料)
- 保存件数時間のより長い「留守番電話プラス」も用意(月額300円、要申し込み)
- 「グループ通話」に対応(月額200円、要申し込み、最大6件)
- 「ナンバーブロック」に対応(月額100円、要申し込み、最大20件)
- 「迷惑電話ストップ」に非対応(ナンバーブロックで代替)
- 「転送電話」を申し込みなしで利用可能(月額無料)
- 音声通話の「国際ローミング」は非対応
- データ容量の追加購入が「0.5GB」「1GB」の2種類で、月10回まで購入可能(「3GB」はなし)
- 1日分の「利用データ量」確認に非対応(1カ月分の確認も最大1.5時間の遅延あり)
スマホ代月300円キャンペーン
ソフトバンク回線サービスの開始に伴い、8月31日までにドコモ回線・ソフトバンク回線サービスの音声通話SIMを利用開始(新規契約)したユーザーを対象に「スマホ代月300円キャンペーン」を実施する。
このキャンペーンを適用すると、利用開始から6カ月間の月額料金が900円引きとなる。LINEフリープランの場合、半年間は月額300円で利用できる計算となる。
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