“超高感度”デュアルカメラはだてじゃない! 「Xperia XZ2 Premium」のカメラをじっくり試す:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/4 ページ)
ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia XZ2 Premium」は、Xperiaシリーズで初めてデュアル構成のアウトカメラを採用した。デュアルカメラが主流になりつつある昨今においてある意味「最後発」ではあるが、「超高感度」で差別化を図っているのである。
とうとうXperiaにもデュアルカメラの波が本格的にやって来たのである。「遅きに失した」のか、それとも「さすがソニー、遅れてきただけのことはある!」ってできなのか。
めちゃ気になるよねえ、ってわけで、今回取りあげるのは、ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia XZ2 Premium」。NTTドコモ版の「Xperia XZ2 Premium SO-04K」を使うけれど、au版の「Xperia XZ2 Premium SOV38」も基本仕様は同じ。
はてさて、カメラのできはいかほどに。
「超高感度」なデュアルカメラ
まずはXperia初の、デュアル構成のアウトカメラの話から。
このデュアルカメラの特徴は「超高感度」。
各メーカーとも、デュアルカメラの「2つ目のカメラをどうするか?」で差別化を図っている。ある機種は「メインカメラ+望遠カメラ」、またある機種は「メインカメラ+モノクロカメラ」、さらに別の機種は「メインカメラ+超広角カメラ」なんていう風に、一言に「デュアルカメラ」といってもいろんなバリエーションがある。
けれども、ソニーは超高感度に振ったのだ。
まずはそこからチェック。
2つあるアウトカメラのうち、内側にあるの方がメインカメラ。従来と同じ1920万画素の1/2.3型裏面照射型CMOSセンサーで、レンズはF1.8とより明るくなった。これは素晴らしい。
で、外側にある方が高感度用センサー。こちらは1/2.3型のモノクロセンサーで、画素数も1220万画素とメインカメラよりちょっと少なめ。その代わり、ピクセルサイズ(画素一つあたりの大きさ)が1.55μmと少し大きくて感度は高く、レンズもF1.6とさらに明るい。
暗所では両方のカメラの画像データを組み合わせて「高画質な超高感度画像」を作れるということらしい。
「プレミアムおまかせオート」で撮る場合、暗所へ行くと自動的に「超高感度」に切り替わる。
「じゃあ撮るか」ということで夜景を撮ってみた……が、なかなか超高感度に切り替わらない。普通の夜景では単なる「夜景」モードになるようだ。
レンズがF1.8と明るい上、シャッタースピードが1/16秒に落ちるまで粘るし、都会の夜ってけっこう明るいし。なかなか超高感度にならないのも仕方ないかも。
ということで1枚撮影。
ハイライト部が飛びすぎず、色もしっかり出ててきれい。さすがの写り。
にしても、この夜景写真、本当にきれいだな。
で、あれこれ試してみて、やっとそれなりに写真映えしつつ超高感度になるシーンを見つけられた。
ガラス窓に映る夜景だ。
そして超高感度で撮影したのがこちら。
この写真、後からチェックしたらISO感度が2500まで上がっていた。でも、ISO2500とは思えないクオリティ。確かに高感度に強いわ。確かにきれい!
「超高感度」は、どうもISO1600くらいで切り替わるのではないかと思う。
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