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圏外でも5G車載端末間で低遅延通信 ソフトバンクが成功
ソフトバンクは、基地局圏外の5G車載端末間で直接通信を行った際、遅延時間を1ms(1000分の1秒)以下に抑える低遅延通信に世界で初めて成功した。これにより有人運転する車両の後続を自動運転で追従し、隊列走行するシーンの早期実現が見込まれる
ソフトバンクは4月11日、基地局圏外の5G車載端末間で自律的な直接通信を行った際、無線区間の遅延時間を1ms(1000分の1秒)以下に抑える低遅延通信に世界で初めて成功したと発表した。
これまでの実験では基地局からの同期信号を用いた直接通信により、基地局圏内では5G車載端末間の効率的な無線制御を実現していた。一方、同期信号が届かない基地局圏外では通信ができないという課題があった。そこで、今回の実験では基地局圏外でも自律的に直接通信を行う5G車載端末(4.5GHz帯使用)を新開発。車両間直接通信の遅延時間が1ms以下となる低遅延通信に成功した。
今回の実験成功により、5G基地局を展開していない地域やトンネルなどを走行中の車両が加減速/車両制御情報などを共有できるようになる。有人運転する車両の後続を自動運転で追従し、隊列走行するシーンの早期実現に寄与するなど、さまざまな活用が期待できる。
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