ナビタイム、自動運転電動カート対応ルートを提供 KDDIらとテスト
ナビタイムジャパンは、永平寺町で行われている「ラストマイル自動走行の実証評価」へ自動運転電動カート対応ルートを提供。「auナビウォーク」「NAVITIME」で、自動運転電動カートと鉄道などの移動手段を組み合わせたドアtoドアのルートを提案する。
ナビタイムジャパンは、8月26日に福井県吉田郡永平寺町で行われている「ラストマイル自動走行の実証評価」へ自動運転電動カート対応ルートを提供した。永平寺町、まちづくり株式会社ZENコネクト、KDDIと共に行う、経済産業省・国土交通省の「高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業」の一環となる。
永平寺町では2019年6月24日から約6カ月間、自動運転電動カートを用いた移動サービス実証を実施している。実証では地域住民や観光客に試乗してもらいながら、車両・システムの信頼性や安全性の検証、事業性の評価、社会受容性の醸成などを検証・評価している。この社会受容性を向上させる1つの手段として、KDDIのコンテンツやナビタイムジャパンの経路探索技術を活用し、自動運転電動カートの利用促進を図るとしている。
「auナビウォーク」「NAVITIME」では、自動運転電動カート、徒歩、鉄道、バス、車などの移動手段を組み合わせたドアtoドアのルートを提案。福井駅から大本山永平寺までルート検索した場合は通常の検索結果に加えて電車と自動運転電動カートを利用したルートが提示され、ユーザーはより多彩なバリエーションで選べるようになる。
カーナビアプリ「au助手席ナビ」「カーナビタイム」「NAVITIMEドライブサポーター」には荒谷地区の実証実験向け無料駐車場データを追加。ドライバーは駐車場にマイカーを駐車し、自動運転電動カートへ乗り継ぐことができる。
これまでは自動運転電動カートには地域住民や旅行者に周知する手段、利用者の増加に対する施策に課題があった。同社は、今回の取り組みにより、ルート検索上で直接移動需要がある利用者に訴求できるようになったため、自動運転電動カートの利用促進につながると考える。今後はユーザーの経路検索データを分析し、現状把握や効果検証を行って自動運転電動カートの利用最適化を目指していく。
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