コラム

UQがWiMAX 2+でも「分離プラン」導入 旧プランと比べて安い? 高い?5分で知るモバイルデータ通信活用術(2/2 ページ)

WiMAX 2+を提供するMNOとして、10月に施行された改正電気通信事業法と関連法令の規制対象となったUQコミュニケーションズ。その規制に対応した新しい「ギガ放題」プランは、旧プランと比べて“おトク”になったのでしょうか。検証してみましょう。【訂正】

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10月1日以降の端末価格はどうなった?

 WiMAX 2+の月額料金が値下げされたのは先述の通りですが、通信料金と「分離」されることになったWiMAX 2+ルーターの価格はどうなったのでしょうか。

 UQコミュニケーションズの公式オンラインストアを例に取ると、ルーターの提供価格(通常価格から値引きした実際の端末代金)が、9月30日までは3800円だったものが、10月1日以降は1万5000円に値上げされています。10月1日以降の提供価格は通常価格と同額で、形の上では「一切値引きなし」となっています。


9月30日まで3800円だった提供価格が……

10月1日からは1万5000円に

 この「値上げ」は家電量販店でも同様です。都内のある店舗では、9月30日まで一括1円だった代金が、10月1日以降は通常価格の1万5000円となりました。

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 店頭での本体価格は店舗によって数千円程度の差は見受けられますが、大幅な値上げは、どこでも同じ傾向です。


9月30日まで1円だった本体代金が……

10月1日からは1万5000円(税込みで1万6500円)に

結局、安くなったの?

 このように、10月1日以降のWiMAX 2+サービスは、月額料金と定期契約の解除料が安くなった反面、端末価格は値上げされてしまいました。ざっくりといえば「同じ端末を長く利用するほど、合計の支払い金額が安くなる」状況です。

 そこで実際にシミュレーションをしてみましょう。新旧のギガ放題(共に2年契約)で契約期間中に発生する本体代金と月額料金の合計、解除料などを比較すると以下の表の通りになります。


旧プランの総額イメージ

新プランの総額イメージと、旧プランからの値下がり額

 表の通り、旧プランでは契約期間中の解除料が高く設定されているため、解除料が発生するタイミングでの解約は新プランの方が圧倒的に有利です。

 1000円に値下げされたこともあり、新・ギガ放題は解約金をほぼ気にしなくて良くなりました。「引っ越しをして一時的に固定回線が利用できなくなった」「一時的に生活の拠点を変える」といった際に、WiMAX 2+を短期間契約することがより現実的な選択肢となったともいえます。

10月からは通信だけの新規契約も可能に

 少し地味なポイントではありますが、UQコミュニケーションズでは10月からWiMAX 2+サービスのSIMカード単体での新規契約を受け付け始めました。以前自分で使っていた、あるいは中古ショップなどで購入したWiMAX 2+対応通信機器があれば、初期費用を抑えつつWiMAX 2+サービスを(再)契約できます。

 ただし、SIMカード単体での契約はUQコミュニケーションズの以下の窓口でのみ受け付けています。MVNOでは受け付けていません

  • オンラインショップ(Webまたは電話)
  • UQスポット

 また、先の記述からも察しの通り、単体契約したSIMカードはUQコミュニケーションズが販売してきたWiMAX 2+通信機器でのみ利用できるものです(※4)。auを含む他キャリアのスマホや、ちまたで販売されているSIMロックフリー端末に入れても使えませんので気を付けてください。

※4 UQコミュニケーションズのMVNOが販売したWiMAX 2+通信機器でも利用できます


UQ WiMAXオンラインショップでは、WiMAX 2+用のSIM単体契約が可能となった。ただし、対応通信機器でのみ通信できるように設定されているため注意

中古ショップで購入したWiMAX 2+ルーターなどでも利用可(写真は中古ショップに並ぶルーターのイメージ)
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