ニュース
楽天モバイルのMNOサービスで「通信障害」 原因は「調査中」
楽天モバイルのMNOサービスにおいて通信障害が発生。「無料サポータープログラム」の一部ユーザーが通信できなかったりしづらくなったりする状況になった。同社では具体的な影響範囲と原因を調べている。
楽天モバイルのMNOサービスにおいて、12月10日午前8時30分から午前11時15分頃まで通信障害が発生。同社は原因を調査している。
障害の概要
「無料サポータープログラム」の一部契約者において、音声通話とデータ通信ができないか、接続しづらい状態になった。当該契約者はau(KDDIと沖縄セルラー電話)のネットワークでも同様に通信できないか接続しづらい状態になったという。
楽天モバイルではこの障害を発生直後に検知。発生から約2時間45分後に復旧した。
advertisement
影響範囲と原因は調査中
楽天モバイルによると、記事掲載時点において障害の影響範囲と原因は分かっておらず、調査を進めている所だという。
なお、電気通信事業法とその施行規則によると、以下の条件に当てはまる通信障害は「重大な事故」となり、総務大臣(総務省)宛に報告書を提出する義務が生じる。
- 緊急通報(110番・118番・119番)を扱う音声通話役務:3万人以上に1時間以上継続して影響を与えた場合
- 緊急通報に対応しない音声通話役務:10万人以上に1時間以上継続して影響を与えた場合
- 電気通信役務の対価を受領しないインターネット関連サービス:100万人以上に12時間以上継続して影響を与えた場合、または10万人以上に24時間以上継続して影響を与えた場合
- その他の電気通信サービス:100万人以上に1時間以上継続して影響を与えた場合、または3万人以上に2時間以上継続して影響を与えた場合
これらを鑑みると、楽天モバイルは今回の障害について総務大臣に報告する義務はない。しかし、今後の商用サービスの本格立ち上げに向けて、しっかりとした原因究明と、それに基づく再発防止策の検討は必要だろう。
関連記事
楽天モバイルの基地局開設に遅れ 総務省が計画修正を指導 「スモールローンチ」との関係は?
楽天モバイルの基地局開設に遅れが生じ、総務省が計画の修正を求めていたことが判明した。先日、親会社である楽天の決算説明会で公表された「スモールローンチ」との関係を聞いた。楽天モバイルがMNO事業のサービス概要を発表 月額0円の「無料サポータープログラム」で様子見スタート
楽天モバイルがMNOサービスの概要を発表。まず「無料サポータープログラム」からスタートする。エリアだけでなく料金にも不安要素 3キャリア社長が「楽天モバイル」を冷ややかに見る理由
楽天モバイルは、10月からのサービスインを事実上見送り、5000人のユーザーを対象にした「無料サポータープログラム」を開始。三木谷浩史社長は「高品質のネットワークだ」と自信を見せるが、大手3社の幹部は冷ややかに見る。エリアだけでなく、料金の面でも不安要素が残る。総務省がソフトバンクから「重大な事故報告書」を受領 2019年1月中旬をめどに対応決定へ
ソフトバンクが、12月6日に発生した通信障害に関する「重大な事故報告書」を総務省に提出した。同省は2019年1月中旬に実施する予定の「電気通信事故検証会議」において対応を検討する。ソフトバンクの通信障害は「重大な事故」? 総務省「詳細を確認中」
12月6日13時59分頃から18時4分までの約4時間にわたって発生したソフトバンクの大規模な通信障害。総務省令で定める「重大な事故」に該当するのだろうか。現時点の状況を総務省に確認した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.